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No.1255
かわらけうり
かわらけ売り

放送回:0793-A  放送日:1991年04月27日(平成03年04月27日)
演出:こはなわためお  文芸:沖島勲  美術:福井のり子  作画:朝倉隆
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あらすじ

昔、鳥取のある町に藤助というかわらけを売る若者がおった。

ある日のこと、細い路地から大変美しい娘が現れた。藤助はかわらけを売ることも忘れて、娘の後を追いかけた。娘はずんずん進んでいき、大きな屋敷の中に入って行った。

藤助は娘が出てくるのを屋敷の前で待った。とうとう夜になってしまったが、一人の老婆が出てきて何をしているのかと藤助に問うた。

藤助が一晩の宿を申し出ると、老婆は快く藤助を屋敷の中へ受け入れた。老婆に本当は娘を追いかけてきたのだろうと悟られ、白状する藤助であったが、娘はこの屋敷に住むものではないという。

どこの娘か、謎かけを解いてほしいと、茶碗に水を入れて、その中に糸を通した針と小石を沈められたものを見せられた。藤助は娘に会いたい一心で、「播磨の国の小石村、茶碗屋のおみずさんという娘ではないか」と謎を解いた。

翌朝、藤助は娘を探して播磨の国へと向かった。そして播磨の国の小石村に着くと、大変立派な唐津屋(瀬戸物屋)を見つけた。藤助が店の中に入っていくと、主人が現れ、藤助の知恵をほめ、娘の婿にふさわしい男だ、と言った。

しかし、娘を嫁にやるために、もう1つやってほしいことがあるという。それは夜になってから、墓場の一番新しい墓を掘り起し、埋められている死体の額にかぶりつくこと、であった。

夜になって藤助と主人は墓場へ行った。新しい墓を掘り起し、やがて白木の棺桶のふたが出てきた。ふたを開けるとそこには見るも恐ろしい死体があった。藤助は肝をつぶしたが、死ぬ気で額にかぶりついた。しかしかぶりついた瞬間、藤助の口の中に甘いものが広がった。そう、死体は砂糖で作った人形であった。

これは藤助の勇気を試すものであった。主人は藤助こそ、娘の婿にふさわしいと言った。こうして藤助とおみずはめでたく夫婦になった。藤助は仕事に精をだし、唐津屋を一層大きい店として商売を繁盛させたという。

(投稿者:カケス 投稿日時 2014/5/18 13:58)


ナレーション市原悦子
出典鳥取の昔ばなし(三丘社刊)より
出典詳細里の語りべ聞き書き 第03巻,川内彩友美,三丘社,1988年08月10日,原題「かわらけ売り」
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※掲載情報は 2014/5/18 15:22 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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吉兵衛どん  投稿日時 2022/1/10 10:59
この話、最初見たとき色々とびっくりしたけど、小華和ためお氏の他の作品とはどこか違う雰囲気を醸し出していてとても好きな話の一つ。
ゲスト  投稿日時 2014/11/8 22:17
「むこのきもだめし」とルーツの同じ話でしょうか
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