昔、ある所に貧乏な百姓夫婦がおりました。
ある寒い冬の日、突然、屋根を突き破って男が落ちてきました。自分は貧乏神だ、住みにくいから出て行く、といいます。
しかし夫婦は「外は寒いからせめて明日の朝」とか言って引きとめようとします。「温まるから」と雑炊を食べさせようとしたり。貧乏神は「その人の良さがイヤなんだ!!」と怒って出て行きした。
しかし出て行くときに、「今夜の四つ時(22時)頃、街道の一本松の下に行ってみろ」と言い残しました。「神様の言うことだから」と、それに従って行って見ると、馬が大量のクソをたれるだけでした。
そのあまりの量にビックリして逃げ出してしまいましたが、「肥やしになる」と気付き、馬糞を拾っていると、なんと馬糞は小判になりました。馬がたれたクソは一里半も続き、これら全てが小判に変わり、夫婦が朝までかかっても拾いきれないほどだったそうです。
(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | 日向野徳久(未来社刊)より |
出典詳細 | 茨城の民話 第二集(日本の民話72),日向野徳久,未来社,1978年12月05日,原題「貧乏神と黄金」,採録地「鹿島郡」,採話「富高武雄」 |
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