No.1141
へびとみみず
蛇とみみず
高ヒット
放送回:0720-A  放送日:1989年10月14日(平成01年10月14日)
演出:しもゆきこ  文芸:沖島勲  美術:しもゆきこ  作画:大西治子
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あらすじ

昔々、蛇は目玉が無くて、土の中で歌を唄って暮らして居ました。一方、みみずは大きな目玉を持って居ました。

蛇が声を張り上げて唄うと、お天道様も風の神様も雲も歩みを止めてじっと聞き入るのでした。

皆に人気がある蛇を羨ましく思ったみみずは、ある時蛇の住処を訪れて「俺の目玉とお前さんの良い声を取り変えてくれないか」と頼みました。

蛇は最初はその頼みを渋りましたが、みみずが「今は栗の花の盛りで、その眺めはとても見事なものだ」などとあんまり繰り返しては蛇をそそのかすもので、ついに蛇も折れて目玉と声を取りかえる事にしました。

以後、蛇は目玉を持つようになり、地上に出て暮らすようになりました。一方、みみずは良い声をもらって大喜び、毎日毎日上機嫌で唄い続けて居ましたが、唄い過ぎて喉が枯れてしまい、か細い声しか出せないようになってしまいました。

みみずは後悔しましたが、今更蛇に目玉を返せとも言えず、今でもか細い声で歌を唄いながら、土の中で暮らしているそうです。

(投稿者: 熊猫堂 投稿日時 2012-10-29 18:03 )


ナレーション市原&常田
出典瀬川拓男(角川書店刊)より
出典詳細動物の世界(日本の民話01),瀬川拓男,角川書店,1973年5年20日,原題「蛇とみみず」,伝承地「関東地方」
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※掲載情報は 2012/10/29 22:18 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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Perenna  投稿日時 2020/11/20 0:18
この昔話の元ネタ本らしいものを見つけました。
昭和9年に出版された「郷土研究少年読本・昆虫漫談」(信濃郷土誌刊行会)という本に「ミミズの唄」が掲載されています。(コマ番号16/41)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1052917/16

この本では、ミミズは発声器官を持っていないので、実際はケラの鳴き声なのだと種明かしされています(笑)
「動物の世界」(日本の民話1)の巻末には参考資料が掲載されていますが、その中に「郷土研究(雑誌) 郷土研究社 大正2年~6年。昭和6年~9年」とあります。
角川書店の民話シリーズは、いろんな参考資料の中からテーマ別に選びだした民話を、松谷みよ子や瀬川拓男らが子供にもわかりやすいように書き直したものらしいですね。
熊猫堂  投稿日時 2012/10/29 18:03 | 最終変更
この話を知った子供の頃、ミミズは本当に鳴くものだと思ってました。(実際はミミズの声と言われるのはケラの声なのだとか)
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