No.0110
たからのげた
宝の下駄
高ヒット
放送回:0067-A  放送日:1977年01月15日(昭和52年01月15日)
演出:小林三男  文芸:沖島勲  美術:竹内靖明  作画:スタジオアロー
岡山県 / 福岡県 ) 54826hit
あらすじ

昔、ある村に貧乏な男の子と病気の母親がいた。親孝行なこの男の子は、逆立ちするのが得意で、いつも逆立ちして歩いていた。

明日は正月なのに、男の子の家には一粒の米も無かった。それで、いつものように親戚のおじさんの家にお金を借りに行ったが、けちんぼな権三(ごんぞう)おじさんはお金を貸してくれなかった。

男の子がおじさん家から逆立ちしながら帰っていると、変な仙人が空から降りてきた。その仙人は、「履いて転べば、背が縮むかわりに小判が一枚出る」という、不思議な一本歯の高下駄を男の子に渡した。男の子は三回転んで小判を三枚出し、母親の薬と正月の餅を買い、この下駄を宝物として神棚にまつった。

しばらくするとこの噂を聞きつけた権三おじさんがやってきて、宝の下駄を強引に借りていった。欲張りな権三おじは、大きな風呂敷の上で何度も何度も転び、沢山の小判を出した。しかし、自分の身長も小さく縮んでいる事に気が付かず、とうとう小さな虫になってしまった。

これが「ごんぞうむし」ということだ。

(紅子 2011-10-11 3:43)


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第2集(DVD第9巻)
VHS情報VHS-BOX第2集(VHS第11巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第15巻-第075話(発刊日:1977年5月15日)/童音社BOX絵本_第30巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート2-第117巻(発刊日:1980年かも)/二見書房まんが日本昔ばなし第15巻-第59話(発刊日:2006年9月19日)/講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第15巻(絵本発刊日:1984年10月15日)/講談社テレビ名作えほん第016巻(発刊日:1977年12月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説には地名の明記はない
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「岡山県の昔ばなし」
講談社のデラックス版絵本より願い事をかなえてくれるもの、というのは、現実の生活が厳しければ厳しいほど魅力的な存在です。この「宝のげた」は、転ぶたびに小判が出てくるという不思議な下駄。ただし、転びすぎると自分自身が小さくなってもとに戻らないという条件付きです。ケチなおじさんは無理やりこれを借り出し、何度も転んでどっさり小判を手にしますが、体は虫ほどの大きさに…。お金は使ってこそ価値があるものであり、また、本当に必要とするだけあれば十分だということでしょう。(福岡地方の昔ばなし)
講談社の300より書籍には地名の明記はない
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※掲載情報は 2011/10/11 3:43 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
8件表示 (全8件)
taneugene934  投稿日時 2021/9/21 19:37
サンダルを叩いて金を求めるのは、貧しい人には効果があるのだろう。しかし欲望のためではない欲のために働けば、彼または彼女は縮まる。
Perenna  投稿日時 2021/8/19 2:24
この昔話と似たような話は、「ふるさとの民話3・岡山県の民話」(偕成社)にも収録されています。
「一本足のげた」という題です。
「むかし、ある山おくに、びんぼうなおかあと子どもがすんどったそうな。おかあは、ながいあいだ病気でねとった。子どもの五平(ごへい)は、山でたきぎをとり、町までせおうてでて売っとった。その金でおかあのくすりを買い、ムギやキビを買うて、食うとった。ところが、だんだんくすりのねだんがたこうなって、おかあのくすりを買うのがやっとのこと、食うもんは買えんようになってしもうた。五平は、こまってしもうて、ごんぞうというおじの家へ金をかりにいくことにした。」という書き出しで始まっています。
巻末の「岡山県の民話地図」では、新見市の話となっています。
また、解説では「中国地方の方言でゴンゾウは、ならず者、無頼漢の意味です。小さな虫になってもまだ、小判ほしさにげたの緒にしがみついている権蔵のすがたに、人間だれもが心の奥にもっている欲望を見せられた思いで悲しい気がします。」と書かれています。
小判一枚につき身長が低くなるというのは、たしか「ドラえもん」の漫画でも、百円玉一枚につき身長が縮むという「デビルカード」という話がありました!
それから、「ごんぞう虫」ってずっと「コクゾウムシ」のことかと思っていたのですが、違うんでしょうかね?
ゲスト  投稿日時 2021/1/24 16:56
お母さん想いの男の子は孝行者、権三おじさんは欲深でけちんぼ。
アーリアジャスール2世  投稿日時 2020/5/16 10:28
この後、ごんぞうおじさんの財産と屋敷は男の子とその母親が引き継いだらしい…
ゲスト  投稿日時 2018/6/10 19:52
話の展開が面白いです。
アーリアジャースル  投稿日時 2017/8/3 19:42
スタジオアローとは白梅進さんの事です。
ゲスト  投稿日時 2016/4/21 1:47
小学1年生の冬のお楽しみ会で作った紙人形劇のお話をなんなのか思い出したくて調べたらこれだった…懐かしいなぁ…
ゲスト  投稿日時 2016/3/26 15:54
「ごんぞう虫」と類似話ですね。
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