No.0467
たぬきのてならい
狸の手習い
高ヒット
放送回:0293-A  放送日:1981年06月13日(昭和56年06月13日)
演出:若林常夫  文芸:久貴千賀子  美術:門屋達郎  作画:若林常夫
滋賀県 ) 29085hit
あらすじ

昔、琵琶湖にほど近い郷里(ごうり)の庄、堀部の山すその寺に源哲という和尚がやってきた。さっそく村の人たちは挨拶するため寺にやってきたが、屋根の上で酒を飲んでいる和尚さんを見つけ、あきれて声もかけずに帰って行った。

ところでその夜、月にさそわれて横山の子狸たちも、人間の子供に化けて寺にやってきた。面白そうな和尚さんに声をかけ、和尚さんから読み書きを教えてもらう事になった。やがて、七尾山の子狸も仲間入りし、村の子供たちも親に内緒で習いに来るようになった。

ある日のこと、手習いのお礼にと、村の子どもたちは近くの川で獲った魚を和尚さんに差し出した。横山と七尾山の子狸たちも何かお礼をしようと話し合い、雨の日に和尚さんの代わりに酒を買いに行くようになった。

ところが、酒屋の主人が雨の日にだけやって来る子供たちを怪しいと思い、ある雨の夜、こっそりと子供たちのあとをつけた。寺に入ったところで子供たちにしっぽがある事に気が付き、持っていた傘で思いっきり子供たちを殴りつけた。子狸たちは正体を現し、泣きながら山に逃げ帰り二度と姿を現さなかった。

和尚さんは、子狸たちにかわいそうな事をしたと涙し、村の子供たちは狸たちを懐かしんで歌い始めた。「あーめがしょぼしょぼ降る晩に~♪ 豆狸(まめだ)が徳利持って酒買いに~~♪ 源哲さんに飲まそと酒買いに~~♪」

(紅子 2011-9-19 5:05)


参考URL(1)
http://www.home-nagahama.jp/kotoba/hanashi/tanukion.htm
ナレーション市原悦子
出典滋賀県長浜市
DVD情報DVD-BOX第3集(DVD第15巻)
場所について屯覚寺(利覚寺)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
地図:屯覚寺(利覚寺)
追加情報
本の情報国際情報社BOX絵本パート2-第101巻(発刊日:1980年かも)/講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第42巻(絵本発刊日:1985年11月15日)/講談社テレビ名作えほん第066巻(発刊日:1986年12月)
絵本の解説この話にでてくる和尚さんは、源哲という名で、実際の人物だといわれています。現に、滋賀県長浜市堀部には、源哲屋敷と称される屋敷跡があります。これは、その源哲さんにまつわる話なのでしょう。村人たちは、風変わりな和尚さんのことを、頭がおかしいのではないかといって、付き合おうとはしませんでしたが、狭い常識にとらわれないたぬきや子ども達には、和尚さんの純粋で優しい心がよく見えたにちがいありません。和尚さんを喜ばせようと酒を買いに行く小ダヌキたち。そのいじらしい心に和尚さんの人柄がうかがわれます。(滋賀地方の昔ばなし)(講談社のデラックス版絵本より)
講談社の300より書籍によると「滋賀県のお話」
このお話の評価8.5714 8.57 (投票数 14) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/9/19 5:05 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 16  件):   <前  1  2  3  4  5  6  7  .. 16  次>  
コメント一覧
2件表示 (全2件)
beniko  投稿日時 2012/2/11 5:02 | 最終変更
中曽根源哲は「びわ町曽根」出身の人。源哲さんのいた寺は屯覚寺(現在は利覚寺)といい、この寺に居候していたそうです。医術や算術のほかに天文学にも優れていて、村一番高い屋根に登って一晩中星や月の動きを調べる事もあったそうです。(滋賀県の民話、偕成社)より
beniko  投稿日時 2011/9/19 5:07 | 最終変更
堀部には源哲屋敷の跡があるとのことですが、どの辺りにあるのかご存知の方は是非教えて下さい。
投稿ツリー
2件表示 (全2件)
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

39 人のユーザが現在オンラインです。 (33 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)