No.0032
ちからたろう
力太郎
高ヒット
放送回:0017-A  放送日:1976年01月31日(昭和51年01月31日)
演出:光延博愛  文芸:沖島勲  美術:まるふしろう  作画:川島明
岩手県 ) 168972hit
あらすじ

ものぐさなお爺さんとお婆さんが自分たちの垢を集めて人形を作ったら、その人形が動き出し、飯まで欲しがった。ある日その子が突然力試しの武者修行に行くと言い、百貫目の鉄棒を作ってもらい、力太郎という名前を貰って旅に出た。

道中、御堂っこ太郎と石っこ太郎に出会い、それぞれと力比べをして勝ち、家来に加えることになった。その後、とある町に着いたが、町は静まりかえっていて人の気配がない。長者の家までくると中から女の泣き声が聞こえる。力太郎が泣いている訳を女に尋ねると、娘は、この町には毎月一日に化け物が現れて生け贄の娘を食べてしまう。今日は自分がその生け贄になる日だ、と答える。

そこで力太郎は化け物退治を買って出ることになり、夜中に化け物が現れるのを待った。化け物が現れると、まず御堂っこ太郎飛びかかるが、逆に化け物に食べられてしまう。続く石っこ太郎も同じだった。最後に残った力太郎が化け物と戦っていると、食べられたはずの二人が化け物の腹の中で暴れたので、化け物はとうとう参って、空気が抜けてぺちゃんこになってしまった。

こうして化け物を退治した三人はそれぞれ長者の一番目、二番目、三番目の娘を嫁にして、力太郎は里の両親を呼んで一生楽しく暮らした。 

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 14:37 )


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第6集(DVD第27巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第7巻-第034話(発刊日:1976年9月10日)/童音社BOX絵本_第71巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート1-第012巻(発刊日:1980年かも)/二見書房まんが日本昔ばなし第8巻-第30話(発刊日:2006年3月20日)/講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第16巻(絵本発刊日:1984年10月15日)/講談社テレビ名作えほん第011巻(発刊日:1977年10月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「岩手地方の昔ばなし」
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(童音社編集部)によると「岩手地方の昔ばなし」
国際情報社の絵本より体の”あか”から生まれた、”あか太郎”の話です。このような”小人伝説”は、このほかにも、”桃太郎””一寸法師””かぐや姫”など、数多く見られますが、この話は、”一寸法師”の系統に入る話です。青森県には、母親のあくと(かかと)から生まれたいう”あくと太郎”、岩手県には、人間のすねから生まれた”すねこたんぱこ”などがあり、たいてい、体の一部分から生まれ代わってきていますが、”あか太郎”の場合は、一見、きたならしく思える体の”あか”から生まれ、それが異常に力持ちだという話です。お定まりの長者の婿になる話も、ここでは、主人公だけでなく、友だちも一緒というのが特色です。(岩手地方の昔ばなし)
講談社のデラックス版絵本より「力太郎」は体の垢をこすって人形を作ったところ突然泣き出したという、あかから生まれた男の子。「一寸法師」や「桃太郎」と同じ“小人伝説”のひとつです。力持ちの力太郎は、ある日修行に出かけました。途中、御堂っこ太郎や石っこ太郎を家来にし、長者の娘を化け物から助けて、めでたく婿に迎えられるという話。たくましい体と心をもった男は、必ず自分の手で幸運を手にする事が出来るということが語られています。御堂っこ太郎と石っこ太郎も、それぞれ長者の娘と結婚するというのもおもしろいと思います。(岩手地方のお話)
講談社の300より書籍には地名の明記はない
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「岩手地方の昔ばなし」
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※掲載情報は 2012/8/14 14:37 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
8件表示 (全8件)
Perenna  投稿日時 2022/2/7 0:43
岩手県に伝わる力太郎の話では、「ふるさとの民話26・岩手県の民話」(偕成社)に収録されている「こんび太郎」〈むかし話・北上市〉というものがあります。
「むかし、あるところに、とてもだらく(ものぐさ)な、じさまとばさまがあった。一年に一かいもふろにはいるかはいらねえというだらくなもんだから、からだじゅう、こび(あか)だらけだった。ふたりのあいだには、わらし(子ども)がなかったから、「ふたりのこんびで、ずんぞこ(人形)でもこしらえておぐべ。」ふたりがからだをこすると、こびが、もれもれととれた。ふたりは、それで人形わらしをこしらえて、こんび太郎と名まえをつけた。」という書き出しで始まっています。
以下の話はアニメと同じで、み堂っこ太郎と石こ太郎をしたがえたこんび太郎が、城下町に出没するばけものを退治して、三人とも三人むすめのむことなる、という結末で「どんとはれえ」です(笑)
解説には、次のように書かれています。
「力太郎型の話で〈誕生譚〉の一つですが、同じ分類にはいる話として岩手県には、十五年もえじこ(わらであんだゆりかごのようなもの)の中にいた赤児がとつぜん力もちになる「えじこ太郎」(二戸地方)、ばあさんのすねから生まれる「すねこ・たんぱこ」(和賀郡)があります。」
いちおう、ご参考までにお知らせします。
ゲスト  投稿日時 2021/12/14 7:30
怪力力太郎の目はたまに天才バカボンのレレレのおじさんみたい。
Mr・ヤム芋  投稿日時 2018/4/15 14:03
御堂っこ太郎の投げたでかい鈴を力太郎が避けて木に当たって倒したときの力太郎と御堂っこ太郎の「はれ?」が面白かったです。それにしてもかなり漫画チックなアニメーションだな。
パンチョ  投稿日時 2012/6/9 0:54
レビュー&コメント覧見てて気づいたんですが、マルコさんはまだ16歳なんですね。高校生ですか。てっきり大学生かと思っとりました・・・。(汗)
マルコさんは文章が上手いし、日本昔話に関する情報を色々とお持ちのようだったので、てっきり大学生くらいかな・・・?と、思ったら、まだ高校生でしたか・・・。
すいません、思い違いしてたみたいですね。

自分はアラフォーではなくて、アラサーかな。・・・まあ、マルコさんからすると、どっちみち僕はおじさんでしょうけど。(^^;)
1970年代に生まれていたら、第一回放送から日本昔話を楽しめたんでしょうけど、自分は1980年代組で、サムネイル一覧でいうと10番くらいから日本昔話を見始めたもので、けっこう見落としてしまった話が多いんですよね。だから、日本昔話はあまり詳しくは知らないんです。
でも、日本昔話は本当、大好き!で、僕もマルコさんと同じく、日本昔話が日本一のアニメだと思っています。日本昔話は作画も演出も、声優の演技力も、どれを取っても最高レベルだと思います。このアニメ以上のアニメを、自分は今まで見たことは無いですね・・・。
お友達が、まんが日本昔話の良さを理解してくれないのは寂しいですよね・・・。自分が好きだというものを友達と語り合えないのは寂しいし、つまらないもんです。
でも、お友達はまんが日本昔話を見たことがないから、良さが分からないだけじゃないのかな・・・?一度日本昔話を見てもらえば、きっとこの作品の良さを理解してもらえると思いますよ。
自分は常田さんも、市原さんも好きですね。お2人とも、それぞれ魅力的ですし、ちょっと比べられないですね。

常田さんの情報については、ごめんなさい。あまり持って無いかも・・・です。
役立たずでごめんね。

マルコ  投稿日時 2012/6/7 19:59
いや~うれしいですな・・・。インドの神話はパンチョさんが思っているほどマルコは詳しく無いのですが・・・ガネーシャーのお話に関しては知っていただけなんですよ。(笑)マルコからするとパンチョさんはだいぶ年上の方だと思います・・・。というか・・昔ばなし自体がだいぶ前の番組だから 見ていた人だって現在アラフォー世代になってますもんね・・・。マルコが「マルコはまん日が好きなんだ~!!」って同世代の子たちに話すと大体は「えぇ!!あんな古いアニメが好きなの?」とか「珍しいね~」って言われます・・・。そんなに古いかなぁ・・・マルコは日本一のアニメだと思っているんですがね・・・。
ところで、パンチョさんは昔ばなしの声優である常田さんと市原さんのどっちが好きですか?マルコは常田さんが好きです。常田さんは現在、「語りは祈りの心」スローガンに語りの講演会をやっているみたいなんですが・・・マルコは行ったことが無いんです。あぁ・・・マルコも一度でいいから講演会に行ってみたいなあ。
何か、パンチョさんが常田さんの情報を知っていたら教えてほしいですね・・・。


パンチョ  投稿日時 2012/6/6 1:25
ガネーシャーか。その神様の事は知っていたけど・・・。誕生の経緯までは知らなかった・・・。
へえ~、そうやって生まれた神様だったんですね。本当だ、力太郎とよく似た誕生の仕方をしていますね!
ありがとうございます、マルコさん!今日、僕はちょっとだけ賢くなったかも。(^^)

それにしても、マルコさんはすごいですね。
マルコさんは、僕より一周りくらい年下の方だと思うのですが、日本昔話や、インドの神話などの知識をたくさんもってらっしゃる。
マルコさんの事、なんか尊敬しちゃいました。
マルコ  投稿日時 2012/6/6 0:26
マルコは昔ばなしのCDで何回も力太郎の話を聞いていましたけど・・・面白い話ですよね・・・。これは昔ばなしと何の関係も無いですが・・・パンチョさんはインドの神様であるガネーシャーって知っていますか?象の頭を持ったヒンズー教の神様なんですが)
この神様って力太郎みたいな誕生をしているんですよ!!
お母さんであるパールヴァティーという女神様が自分の垢なんかを集めて人形を作り命を吹き込んだのがガネーシャーだそうです・・・。頭が象なのは父親であるシヴァ神が間違ってガネーシャーの頭を切り落として遠くへ投げ捨ててしまって パールヴァティーに会い、それが自分の子供だと知ったシヴァ神は、投げ捨てたガネーシャの頭を探しに西に向かって旅に出かけるが、見つけることができなかった。そこで旅の最初に出会った象の首を切り落として持ち帰り、ガネーシャの頭として取り付け復活させた。これが、ガネーシャが象の頭を持っている所以とされる・・・みたいです。

力太郎と似ているとマルコは思うのですが(首を切り落とす以外は)・・・パンチョさんはどう思います?

パンチョ  投稿日時 2012/6/4 18:15
子供時分に、強く印象に残ったお話。
垢で作った人形が動き出すというのは、ちょっとシュールだけど、面白い話だなと思った。
垢から生まれた子供ってのが、ちょっと微妙な気もしたけれど、化け物まで退治するくらい、強くたくましく育った力太郎。嫁さんももらって、めでたしめでたし。

しかし、気になるのは力太郎は何者なのかって事。
彼は人間なんだろうか?それとも精霊とかの類と思えばいいのか?
力太郎。う~ん、なんだか不思議な存在である。
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