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昔、ある村にたいそうのんきな一人の魚売りがいた。ある日魚売りがいつものように村へ魚を売りに出かけると、道の真ん中で寝ている一人の武士に出くわした。魚売りは武士がぐっすり...
昔ある村に、平吉(へいきち)というバクチ好きな男がいました。ある日、バクチですっからかんになってしまい、困った平吉は「もう二度と博打はしないから助けてください」と、お地...
昔、ある海辺にそれはもう仲の良い、猿と亀がいました。とはいっても二人の住むところは別々で、猿はいつかは美しい竜宮城へ行ってみたいと思っていました。ある時、竜王の一人娘の...
屋久島の宮之浦にカラス撃ちを生業にする男が住んでいた。男の女房は臨月を迎えており、出産も間近だった。それで、男は狩に出る前に、無事に赤ん坊が産まれますようにと拍手(かし...
薩摩・大隅の民話(未来社,1960年08月25日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。あるところに、お婆さんとヤヨイという娘が...
昔、ある村に「そのいち」「そのじ」という二人の勧進さん(乞食)がいた。二人は一碗の飯を分け合って食べるほど仲がよかった。ある雨の夜、二人は八幡堂に泊まった。夜も更けて、...
昔、五月節句の日のこと。一人の若者が犬を連れて狩りへと出かけた。ところがどうしたことか、この日の森は気味が悪いほど静まり返って、小鳥の羽音ひとつしなかった。「妙なことも...
昔々、鹿児島県の甑島の中津川の中ほどに大きな池があった。回りをくすの木が囲み、うっそうとして薄気味悪い池だった。その池には何人もの人を飲み込んだ大ウナギが住んでいて、噂...
昔、川内の泰平寺には、伝教大師が作ったという大黒天という木像がありました。ある時、この村一帯で塩が乏しくなり、毎日食べる味噌や醤油もつくる事ができず、村人や泰平寺の人た...
昔々、種子島にスズメどんが住んでいました。スズメどんは毎年卵を生み、子を育てて居ましたが、子供を育てる度に恐ろしい鬼がやって来て、子供をみんな食べてしまうのでした。とう...
昔、鹿児島県は志布志に、たいそう美人と評判の、千亀女という娘とその母親がいました。その美しさを一目見ようと、千亀女が通るたびに、多くの人々が集まるのでした。そんなわけで...
昔、猿とつがね(川蟹)が山の中で仲良く暮らしていた。ある日、猿がつがねにこう言った。「なあ、つがねどん、たまには餅をついて食いてえのう」つがねも餅を食いたいのはやまやま...
昔、種子島に魚売りの吾一という心優しい働き者の男がいました。ある時、大雨が降り、雨に流されそうになっていた一匹の蟻を助けてあげました。翌日、吾一が同じ場所を通りかかると...
昔、ある地方の山奥できこりの善助どんが働いていた。善助どんは働き者で、おかげで山の木はすくすくとよく育っていた。そんなある日、善助どんが昼飯を食っていると、どこからかよ...
昔、種子島に一人の狩人が住んでいました。狩人は鉄砲の名人で、さらにケシとクロクチという優秀な猟犬を飼っていました。ある時、狩人は2匹の猟犬を連れて山へ入りました。この日は...
昔、鹿児島のある村に大金持ちの家と、ひどく貧しい爺さんと婆さんの家があった。この村には毎年十五夜にその年に新しく取れたもので団子を作ってお月様に供え、豊作を願う風習があ...
昔、鹿児島の桜島のふもとに、二人の兄弟がそれぞれの家で住んでいました。弟はなかなかの働き者で、朝も早くから仕事に精を出していました。弟が朝の仕事を終える頃に兄は起きてき...
昔、鹿児島の伊集院の野田という村に、信心深いばあ様がいました。毎朝、村はずれの山の上のお寺にお参りに行くのを日課にしていました。ところがそのお参りを快く思っていない嫁が...
昔、鹿児島の伊集院の村外れに吉蔵とお糸夫婦とその母親が仲良く暮らしていた。ところが、秋の田んぼの穫り入れが終わった頃、母親が病に倒れ、床に就いた三日後に息を引き取った。...
昔ある所に、テゴイネどんという親切で働き者の男が母親と一緒に住んでいた。本当は稲造という名前だが、みんなはテゴイネどんと呼んでいた。ある寒い日、テゴイネどんが野菜を売り...
種子島では、酒をお燗する時に使う土瓶を「チョカ」と呼び、このチョカを粗末に扱ったり、使い古したチョカを捨てると「ちょかめん」と言う妖怪になると言う伝承があった。そんな種...
昔、山の頂きにある村がありました。この村では、畑が山の斜面につくられていので、雨が降るたびに肥えた土が流されてしまい、すっかり畑の土は痩せていました。畑で育つ大根も、ま...
昔々、人里はなれた山腹に大層仲の良い狩人と妻が住んでおりました。狩人は腕がよく、山に入れば必ず獲物を捕ってきました。妻はそれを町で売り、米を買って生計を立てておりました...
昔ある山奥に、貧乏暮らしの炭焼き夫婦がいました。亭主の与作は極端に寒がりで、冬がやってくると仕事もままならない程でした。カミさんは仕方なく「これで着物一枚でも買ってきな...
昔、種子島でのこと。その頃は山で暮らす人と、海で暮らす人とが分けられており、お互いのその収穫物を商人を通じて交換し、行き来させているのが常でした。そんな山の村に年老いた...
昔貧乏な男が、年越しの金を稼ぎに街までわらじを売りに行くことにした。一人で行くのは寂しいので、隣に住む男を誘って行こうと隣の家を訪ねた。すると隣の男は、夕べ妙な夢を見た...
むかしある所に、毎日たくさんの鍋や窯を担いで売り歩く、「担ぎ売りのタヘイどん」という男がおった。ある日のこと、いつものようにタヘイどんが鍋や釜を売り歩いていると、途中で...
昔、薩摩の桜島の近く日当山(ひなたやま)という所に、徳田太兵衛という地頭がおりました。頭の働きがとても良く、機知と頓知に長けていて、時には殿様をもやり込めたりするもので...
昔、鹿児島の末吉に黒原勘兵衛というたいそう優れた武芸者がいた。勘兵衛は背丈が三尺(約1メートル)余りという小男で腰には身体の何倍もある長い刀を差し、鞘の先には引きずらない...
昔、奄美の与論島のある家に一人のよく出来た嫁がいた。この嫁は火の始末に熱心で、毎朝火を使った後、燃え残りの炭は火消し壷へ入れ、竈(かまど)の前に水を入れた洗い桶を置いて...
昔、屋久島の山奥には「山姫」という者が住んでいるという噂があった。山姫は大変美しい女で、山姫に出会ってもし山姫が笑うのにつられて笑ってしまうと、二度と山から帰れないと言...
ある所に、五郎といういつも大ボラを吹いている男の子がいた。五郎はいつも「おらに、できねぇことはねぇ」などと言っていたものだから、父親が「じゃあ、三文やるからで大金持ちに...
昔、薩摩には夏になると、必ず鱶九郎(ふかくろう)という人攫い(ひとさらい)が来ていた。本拠地は分からず、四国の宇和島と言う者もいれば、瀬戸内海の因島と言う者もいた。薩摩はたば...
昔々の大昔、クジラは山に住んでおりました。クジラは腹が空けば、その巨体で獲物を追いまくり、山を崩し川をせき止め、大暴れに暴れていたので、山の神様はほとほと困っておりまし...
その昔、九州一大きな池田湖には不思議な事がよく起こった。日照りの時に水嵩が増えて近くの田畑を水浸しにしたり、風もないのに波が立ち、また湖の水が突然渦流をまいて水柱が天空...
昔々、「赤どん」と「青どん」と言う、二匹の化け上手な狐が居ました。ある時、青どんが「化け方の名人が二匹も居たのではつまらん、化けくらべをして雌雄を決めようじゃないか」と...
昔、沖に鬼ケ島をのぞむ海辺のある村に、五分一(ごぶいち)どんという男がいた。この五分一どん、その名の通り身長が普通の人の五分の一ほどしかなかったので、いつも村の衆から小...
昔、村はずれの鍛冶屋の権助さんの家に、猫のニャン五郎と犬のワン吉が住んでいた。ある日、権助さんは自分の作った道具をかついで街に売りに行くことになった。権助さんは、くれぐ...
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