昭和11年に出版された「旅の伝説玩具」という本には、「便所の神様(宮城・仙台)」という題で次のようなことが書かれています。(コマ番号28/101)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1441373/28「仙台地方の古風な農家の便所に入ると、しばしば、中に棚がかけてあつて、素焼の人形が載せてあるのを見受けるが、これを閑所の神様だと同地方の人は云つてゐる。
おおむねが、女人で立つてゐるのもあれば、座つた形もある。閑所は即ち便所で、こゝで云ふ便所の神様なのだ。
便所の神様とは一体どなたなのかわからないが、神様は女体で、しかも盲目の方であるといふ。」
また、江戸時代の国学者の平田篤胤の説によれば、便所の神様は埴山姫神(はにやまひめのかみ)と水波能売神(みずはのめのかみ)という女性の神様らしいです。
このお二方は、伊邪那美神(いざなみのかみ)の大便と小便から成り立った神様だということです。
便所(厠・雪隠・ご不浄)は、お手洗いとか化粧室とも言われたりします。
この昔話のアニメでも、弁天様がなんども化粧のことについて言っています。
化粧室=便所といった連想から、弁天様がトイレの神様ということになったのではないでしょうか?