「雀とキツツキ」の昔話は、沖縄に伝わる「雀と翡翠(カワセミ)」という話と似ていますね。
昭和11年に出版された「南の伝説」では、次のような昔話になっています。(コマ番号18/174)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1463773/18?tocOpened=1「あるところにスズメとカワセミの兄弟がいた。
家が貧乏なので、この兄弟は首里の町に奉公に出ることになった。
スズメは真面目なので、奉公先で一生懸命働いた。
カワセミは派手で、金づかいがあらい遊び人だった。
あるとき故郷から手紙が来て、父親が病気であることを知った。
スズミは作業着のぼろを着たまま、急いで父の家に帰った。
カワセミはその数日後に、美しい着物を着てゆうゆうと帰郷した。
しかしカワセミが家に着いたときには、すでに父親は亡くなっていた。
それ以来カワセミは、親の死に目に間にあわなかったことを悔いて、川で泣き暮らし、魚を食べて暮らすようになった。
一方、スズメのほうは親孝行をしたかいがあって、穀物庫の近くに住んで、米を食べて安楽に暮らせるようになった。」
似たような昔話は、日本各地にいろいろなバリエーションで伝えられているのかもしれませんね。