この昔話に登場する「三浦大介106歳」という爺さんは、源平合戦の時に源頼朝に味方した三浦義明という武将らしいです。
三浦大介義明は89歳で討ち死にしますが、その十七回忌の時に源頼朝が大規模な法要を営んだので、89歳+17回忌で「三浦大介百六つ」と言われるようになったそうです。
「東方朔」はアニメではお坊さんの格好をしていますが、実は前漢の武帝時代の政治家なので日本人ではありません。
伝説によると東方朔は、西王母の三千年に一度実る桃を三つも盗んで食したので、たいへんな長寿を得たらしいです。
三千年×桃三つで、九千歳というわけです。
「七億婆」というのは、明治34年に出版された「理科十二ヶ月:第五月植物園」という子供向けの雑誌に「七億萬歳の偉人」という題で、次のように書かれていました。(コマ番号46/53)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1919423/45「お隣のお鶴さんは千年まで生きやうし、元町の亀蔵さんは萬年生きるでせう。それよりも貧乏横町のいつでも質屋へ往く婆さんは七億婆だよ。」
「七億婆」の由来は、「質に置く」から「七億(しちおく)」というダジャレらしいですね(笑)。
おそらくこの昔話は地元に昔から伝わる伝説とかではなくて、吉敷郡にお住いだった話者の方の創作だったのではないでしょうか?