笠地蔵 についてのコメント&レビュー投稿
年も暮れようとする頃の話。
雪深い山の中に住む夫婦は、正月を迎えるにも米一粒すら残っていなかった。そこで女房が作った髪飾りのかせ玉を町に売りに行くことにした。
男が地蔵...…
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投稿者:マニアック 投稿日時 2011/10/20 20:11
本来は、老夫婦が主役だが、この番組ならではの、いい手法で若夫婦の「笠地蔵」になっている。
投稿者:もみじ 投稿日時 2012/12/29 0:06
笠地蔵は、私が小学生1年生だったころ教科書に載ってたなぁ(・ω・)
これで出し物として演劇をしたので、よく覚えています。地蔵役でしたwwww
日本の昔話の定番中の定番だと思います。
笠地蔵は、仏教の説話のひとつに似たようなものがあります。
貧しい貧しい夫婦がいて、とうとう一袋(7茶碗分)だけのお米しか食料がなくなってしまったときでした。
お米は毎日一茶碗ずつ大切に使おうと夫婦で決めて、夫がおかずをもらいに町へ行きました。
奥さんが家でご飯を炊いて待っていると、釈尊の弟子が托鉢に来ます。
信心深い奥さんは、炊いていた一茶碗分のご飯をそのまま供養します。
そして、次のご飯を炊いていると、また別の釈尊の弟子が托鉢にきます。
また炊いていたご飯を供養して…を6回も繰り返し、
とうとう残すところ最後の一茶碗分だけのお米になりました。(;´Д`)
夫のためにも、このご飯だけは絶対に誰が来ても残しておこうと決めた奥さんでしたが、
7回目に托鉢に回ってきたのは、なんと釈尊自身でした。
このような貧しい家になんとありがたい事かと感動した奥さんは、残っていた最後のご飯も供養します。
夫が家に帰ってきたとき、きっと怒られるだろうと思っていた奥さんでしたが、夫もまた信心深い人間であったため、「とても良いことをした」と奥さんを褒めたのでした。
自らが貧しいにもかかわらず真心こめて供養したこの夫婦は、
生まれ変わった後、一国の王にも引けを取らない大富豪「須達長者(すだつちょうじゃ)」となったのでした。
ちなみに。
須達長者は平家物語にも出てくる「祇園精舎の鐘の声~」でも有名な祇園精舎を釈尊に供養した富豪さんです(・ω・)
祇園精舎とは寺院のことですが、この精舎を供養するにあたっても須達長者はすごいんです。
精舎を寄進したいと考えた長者はよい場所を探していました。やっと見つけた土地は王子の持ち物でしたが、なんとしても釈尊に供養したいと願った長者は王子に直談判をしに行きます。王子は土地を譲り渡したくなくて、「金貨を土地に敷き詰めたら譲ってやる」と言いました。(祇園精舎は広大な敷地面積です。)
王子は「いくら裕福な富豪とはいえ、全て敷き詰めたら無一文になるような土地の広さ。長者の妻も猛反対するに違いない」と踏んでいましたが、長者は喜んで家に帰って蔵の材をありったけ金貨に変え、自らの手で敷き詰め始めました。
長者の妻もまた「釈尊に供養できるのに、夫を止める理由などない」と率先して金貨に変えて待っていてくれたのでした。
それに度肝を抜かれた王子は、その長者夫婦の真心と信念の強さに感嘆して、意地悪をした事を謝罪し、ただで土地を譲ったのでした。
長々と書いてしまいましたが、この手のお話は何が言いたいのかと言うと、
金持ちであろうと、貧乏であろうと、量が多かろうと、少なかろうと
供養とは「その心こそが大切である」ということなんだそうですよ(・ω・)♪
投稿者:beniko 投稿日時 2012/12/29 0:34
もみじさんが劇で「地蔵役」だったことに、ちょっと微笑ましく感じました。
もみじさんのわかりやすい解説、拝見しました。
私が本当に貧乏になり食べる物に事欠いた場合、全部差し出すことはできるのだろうかと考えてみました。私は半分の量だったら差し出せるかもしれません。
投稿者:117 投稿日時 2013/8/17 12:30
信心深い主人公が報いをうける筋立て。
なかなか興味深い昔ばなしのひとつといえそう。
投稿者:ゲスト 投稿日時 2015/3/26 1:09
知っているバージョンは夫の笠でしたが、
番組では交換した笠になってますね。
新鮮な印象です。
お地蔵さまがかわいいです。
いつでも幸せそうな夫婦に涙が出てきました。
投稿者:かえで 投稿日時 2015/8/29 19:30
まだ小さなころ、母親にやたらとこの物語の読み聞かせをせがんでいたそう。
物心ついてまもなくの子供でも、この物語の美しさは感覚的に理解できたのだと思います。
東北地方の厳しい冬の夜の静けさから体感的に感じられる冷たさとは対比的に、仏教的な優しさが心を内面から温めてくれるようです。
中年になった今見てもなお、心を洗われるような感覚を覚えます。
投稿者:ゲスト 投稿日時 2015/9/19 15:32
バージョンが違うというお話が出ていますが、演出家がそれぞれ違っているので
どちらをご覧になって覚えているかによって違ってきているのではないでしょうか。
サムネイルの演出家とテキスト・タイトルの演出家とでお名前が違ってますよね。
それで「資料室」で調べてみたのですが、まるふしろうさんの演出の回というのは
なくて、すべて藤本四郎さんの演出の再放送なのですね。
そうすると、サムネイルの表示が誤っていることはないとして、「資料室」の記録が
誤っていて、それをそのまま転記されているので齟齬が生じているのかなと思いました。
そうなると、同じ回の再放送なのに、人によって記憶が違っているのが不思議ですね。
もっとも一回だけ放送の話でも人によって記憶が違ってたりするので、そういうことかも
それません。
投稿者:ゲスト 投稿日時 2017/1/11 21:47
裕福だから幸せ、貧乏だから不幸とは限らない。
本当の幸せとは何かを、この物語は私たちに投げかけている気がします。
DVDに収録されていないのが残念です・・。
投稿者:ゲスト 投稿日時 2017/1/11 21:54
そそっかしい小さい地蔵さまが大好きだった。
投稿者:はなののののはな 投稿日時 2018/8/4 1:13
おじぞうさんを見かける度に思い出します。
投稿者:日清皿太夫 投稿日時 2022/2/14 14:27
目が行くのは背景の星空。雪国暮らしの大晦日は、毎年ひとときながら降り続いた雪が止んで、星空が覗く年もある。空気は冷たく乾いているから星はまたたく事も無く。見直す度に作り手はこういう事をよく知っているし、詩情豊かだなぁと感じます。
一言も発せず鉄壁の統率、撤収する様子は少々挙動不審なチーム地蔵(苦笑)六体は「六道」の六。大地の恵みを贈ってくれたのだから陰陽五行プラスワンかも知れないぞ。「六地蔵」という名の土地やお寺が日本のあちこちにあると知って驚きました。『七人の侍』オマージュで七体…なんて事はやらないわけだ。
手ぬぐいをもらった小さな地蔵様の性格付けはディズニーの『ファンタジア』にある「くるみ割り人形:中国の踊り」の影響があると思われました。虫プロ出身の藤本四郎Dと上口照人さんにもディズニー作品の強い影響があったはず。一層よく踊り駆け回る小さな子に注目です。
樋口雅一さんがブログで「塩ふきうす」No.0022,1203と比較しているのが『ファンタジア』の「魔法使いの弟子」とはこれまた珍しくも鋭く、いろいろ納得します。対アニメ視力(仮称)が一段上がった感じがします。