この昔話のもとになった話は、児童文学作家の坪田譲治が昭和15年に著した「善太と三平」という童話集のなかの「みそさざい」らしいですね。(コマ番号109/181)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1717109/109ワシと鳥の王様をめぐって争ったミソサザイでしたが、ほかの鳥たちは誰も王様だと認めてくれず、それが不満で今でも「チッ、チッ」と舌打ちばかりこぼしている、という話です。
「日本書紀」では、仁徳天皇が陵墓を作っている時に一羽のモズが飛んできて、鹿の耳を食い破ったというエピソードがあります。
天皇の陵墓は「みささぎ」とか、訛って「みさんざい」と呼ばれることがあります。
耳の中を食い破るという話は、どちらも共通しています。
モズとミソサザイとは似たような小鳥ですが、坪田譲治は「日本書紀」のエピソードをもとにしてこの童話を書いたのでしょうか?