似たような昔話は、秋田県横手にもあります。
「炉辺夜話:東北の昔ばなし」(昭和18年)には、「三十貫の赤児を抱いて氏神様から大力を授かつた妹尾兼忠」という話が収録されています。(コマ番号46/83)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1451358/46?tocOpened=1横手城主に仕える妹尾兼忠が、夜勤のため城へと向かう道筋に、色の抜けるような白い肌の女が白い着物を着て、赤子を抱いて立っていた。
女は兼忠に声をかけ、この赤子をしばらく預かってくれと頼む。
兼忠が赤子を抱くと、その子供はだんだんと重くなってくる。
うす気味悪さとその重さに耐えかねて、思わず「南無阿弥陀仏」と唱えると、赤子はふっと消えてしまう。
白装束の女は、実は付近の山の氏神だった。
妹尾兼忠はそれ以来、大力を得るようになった。
漫画の「ゲゲゲの鬼太郎」の「子泣き爺」も赤子の姿をした妖怪で、おぶった人をその重さで押しつぶすという悪さをするそうです。
似たような昔話はあんがい、日本各地に伝わっているのかもしれません。