この昔話と似たような話は、昭和2年に出版された「幼児の楽しむお話」に「傘屋の長吉」という題で掲載されています。(コマ番号195/219)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1464038/195傘屋の小僧さんの長吉は、傘を干している最中に強風に吹き飛ばされて空高く舞い上がり、ある野原に不時着する。
その野原には大きなスイカが植わっていた。
スイカの中に入って食べていたら、大男が現われた。
大男は長吉を見つけて、おかしな虫がいるぞと言って笑う。
長吉は自分はれっきとした人間だと主張する。
大男は耳がかゆいので、長吉に耳の中を見てくれと頼む。
長吉が大男の耳のあちこちを動き回っていると、大男が頭を動かしたので耳から飛び出してしまう。
ふと気づいたら、元の住んでいた町に戻ってきていた。
「天満のとらやん」の話は、この「傘屋の長吉」の話をもとにして、竜宮城だの雷様だのをつけ足して焼き直したような印象を受けますね。