正太とその母親は貧乏な生活を送っていた。頼みの庄屋さんも、もうお金を貸さないと言ってきた。
正月に正太は初もうでに出かけると、帰り際に神様に呼び止められ、「宝袋」をもらう。神様は、「他人に決して使わせてはいけない」と忠告した。家に帰って袋に手を入れると中から小判が1枚出てきた。正太と母親は喜んで、小判を袋に戻すと、袋が動き出し、小判が2枚になった。さらに2枚を袋に入れると、小判が4枚になった。
この話を聞きつけた庄屋さんが、「袋を貸して欲しい」と正太に申し出る。神様の忠告を信じて貸し渋ったが、庄屋さんは「自分のことを他人だというのか!?]と詰めより、半ば強引に袋を持って行った。
庄屋は、袋に自分の全財産を入れた。すると、袋はどんどん大きくなる。庄屋さんは初めは喜んでいたが、袋はさらに大きくなっていき、ついには庄屋さんの屋敷を破壊した。しばらくすると、袋の中から黄色いガスが徐々に放出され、袋は小さくなっていく。最後には、ガスを出し切って袋は消えてしまい、それとともに庄屋さんの全財産も消えて無くなった。
(投稿者: tom 投稿日時 2011-11-6 14:55 )
ナレーション | 常田富士男 |
出典 | クレジット不明 |
出典詳細 | 安芸・備後の民話(垣内稔,未来社)かもしれない |
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