ある百姓家に、鶏の夫婦が住んでいた。ある日夫婦のもとに、東の国から来たという雄鶏がやってきた。その雄鶏の姿は、実に勇ましいので、女房の雌鶏はすっかり惚れこんでしまい、夫の雄鶏をみすぼらしく思ってしまった。
だが東の雄鶏は、そんなことお構いなしで、「これからは、おれが母屋で住む!お前らは納屋に行け!」といばりだした。雌鶏は好きな雄鶏の言うことなので、承知してしまった。数日後、さらに雄鶏は「これからは、この家のえさは、全部おれのものだー!」と言いだした。これには、夫の雄鶏も弱々しくも断った。怒り狂った東の雄鶏は、夫の雄鶏をつつきまくり、蹴飛ばしてしまった。
勝ち誇った東の雄鶏は、屋根に飛び上がり「コケコッコー!」と勝利の雄叫びをおもいっきりした。と、そこへ山の方から雄叫びのおかげで昼寝を邪魔された鷲が、東の雄鶏を空の彼方へ連れ去ってしまった。やっと目のさめた雌鶏は、傷ついた夫を介抱してあげた。
(投稿者: マニアック 投稿日時 2011-11-5 12:44)
ナレーション | 未見のため不明 |
出典 | クレジット不明 |
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