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No.1099
おびよしかさよしみなりわるし
帯よし笠よし身なりわるし

放送回:0693-A  放送日:1989年04月08日(平成01年04月08日)
演出:堀口忠彦  文芸:沖島勲  美術:堀口忠彦  作画:とこいった
新潟県 ) 16475hit
働かないくせに身なりを気にするぐーたら嫁が、改心する話

昔あるところに、よく働く亭主とものすごい怠け者の女房がいました。亭主が一日中せっせと働いている間、女房はゴロゴロ昼寝ばかりしていました。

夏祭りが近づいてきたある日、女房は祭りに着ていく菖蒲帷子(しょうぶかたびら、夏用の麻の着物)が欲しくなりました。亭主におねだりすると「昼間は寝てばかりいるのだから、自分で作ったらどうだ」と、取り合ってくれませんでした。

怠け女房は「甲斐性のない亭主だ」と腹を立てながら、お隣さんから菖蒲帷子を借りてこようと思いつきました。さっそく隣の家に押しかけ、まずは「菖蒲帷子を見せてくれ」と言いました。

隣の働き者の女房は、菖蒲帷子を見せながら「これは寝る時間をさいて自分で作った着物だ」と説明しました。さすがの怠け女房も「貸してくれ」とは言い出せず、すごすご家へ帰っていきました。

夏祭りの日、怠け女房は新しい笠と帯を用意し、ボロボロの帷子を着て出かけていきました。働き者の亭主は「どうにかならないものか」と思案し、女房より先回りして、高い木の上に登りました。

そして、怠け女房が木の下を通りかかった時に、「帯良し、笠良し、身なり悪しー」と鳥の鳴き声のような甲高い声を出しました。怠け女房は「鳥にさえボロ着物を笑われている、もう祭りには恥ずかしくって行けない」と、家へ逃げ帰っていきました。

怠け女房は「来年こそは、二人で新しい着物を着て祭りに行きたい」と、翌日からは、まるで生まれ変わったように、よく働く女房になりました。

(紅子 2013-9-18 0:22)


ナレーション常田富士男
出典水澤謙一(未来社刊)より
出典詳細越後の民話 第一集(日本の民話03),水澤謙一,未来社,1957年10月10日,原題「帯よし笠よし身なりわるし」,採録地「岩船郡朝日村字釜杭」,話者「阿部操」
場所について村上の祭り(新潟県村上市村上、地図は適当)
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※掲載情報は 2013/9/18 0:22 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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