岐阜県 (47 件)
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藁の元結

昔、飛騨の山奥の小さな村の外れに年老いた夫婦が住んでおりました。爺様は体を悪くして病気がちになり、ある冬とうとう亡くなってしまいました。一人になった婆様はすっかり生きる...

夜泣き石

むかし、岐阜県の恵那郡蛭川から福岡の高山に通じる若山道という峠に一軒の茶屋があり、若い夫婦が住んでいました。夫の万作は山に仕事に行き、嫁のお筆(ふで)は茶屋をして働き者...

養老の滝

山奥に病気で寝たきりの父親と、幼い息子が二人で住んでいた。息子は毎日山で薪を拾っては、町へ売りに行ったり、谷で魚を捕ったりして暮らしていた。ある日、息子が薪拾いに夢中に...


養老の滝

昔、美濃国の山奥に、甚太という男の子と病気で寝たきりの父親がふたりで暮らしていた。甚太は、山へ行って薪を拾いそれをお金に換えていたが、この日は薪は少ししか売れなかった。...

幽霊街道

昔ある山道は「化け物が出る」という噂があって「幽霊街道」と呼ばれていた。ある日近くの村の若い衆がその噂が本当かどうか確かめに、夜その幽霊街道に行ってみた。 街道に着いて夜...

山のぬしと煮た笹の葉

飛騨の山奥で、焼畑を作って暮らしている貧乏な夫婦があった。この夫婦の間には娘が一人居たが、これが色の抜けるような白い肌の美しい娘であった。両親は 娘をとても大事にし、農作...


餅ばばあ

昔ある村のはずれに古い空き家があった。あまりに古くて気味が悪かったが、毎晩村の怖いもの知らずの子供たちが集まってきて、この空き家で夜遅くまで遊んでいた。ある晩のこと、突...

亡者道

飛騨の険しい山々が連なる乗鞍岳(のりくらだけ)の西の麓に千町ヶ原(せんちょうがはら)という高原があり、そこには清霊田(せいれいでん)と呼ばれる小池ほどのいくつもの沼がある。昔、...

亡者の通る道

昔、飛騨の山奥での話。冬の間近い秋の終わり、ある男が山道で倒れていた。そこへ近所の百姓の金衛門が通りかかった。その男は何人もの人を殺した大罪人で、江戸から上州、信州と逃...


娘一人に婿二人

昔、飛騨の山奥の小さな村に、お園という女の子と喜助と太助の仲良し三人が住んでいた。三人はいつも地蔵様の近くで仲良く遊んでいたが、長い年月が流れ、三人は良い若者に成長した...

耳柿

昔、奥美濃あたりにとても貧しい村があり、加乃(かの)という女の子がいました。こんな山奥では、悪い風邪でも引けば医者も薬もなく、ただ死んでいくのを見ているだけでした。喜び...

南風と北風

昔、ある田舎で子供たちが凧揚げをしようとした。ところが風が全く吹かないので、いくら走っても凧が揚がらなかった。そこで子供たちは風が吹きそうな丘へ登ることにしたが、丘の上...


みたらし地蔵

昔、美濃の国の全昌寺(ぜんしょうじ)という禅寺がありました。全昌寺は大変修行の厳しいお寺でそんな辛い修行の中でも特に辛かったのは食事でした。弟子は増えて も食事に使われる...

みそ買い橋

乗鞍岳のふもとの沢田という村にすむ正直者の炭焼きの長吉(ちょうきち)という若者がおりました。ある日、夢に仙人が現れて「高山の“味噌買い橋”のたもとに立っておればよ...

みそ買い橋

昔、飛騨の国は乗鞍山の西、山ひだの中に沢上(そうれ)という谷があって、そこには長吉(ちょうきち)という大変信心深く、正直な炭焼きが住んでいた。ある夜のこと、長吉が炭焼き...


二人の甚五郎

昔、飛騨の山奥に住んでいた佐吉という彫り物の上手な男が、腕試しの旅に出かけました。旅の途中に泊まった宿屋の主人は、佐吉の腕前にたいへん感心して、彫り物の名人である左甚五...

白狐の湯

岐阜県は瑞浪市釜戸町の西の外れ、百田という所での話だった。人里離れたこの場所に草堂を結び、一人で暮す老僧がいた。僧は自然を相手にした生活の中、くる日もくる日も木材に鑿を...

火なたに捨てられた木の実

昔、ある山に炭焼きの夫婦がおりました。この夫婦には一人の幼い娘がおり、名を「花(はな)」と言いました。冬も近づいた秋の頃、花が炊事の用意をしていた時のことです。狐がリス...


蛤石

昔、ある山里のはずれに小さな池があって、そのほとりには大小の二つの石がありました。この二つの石は、水を掛けるとハマグリのような模様がでるので「蛤石」と呼ばれていました。...

鼻高つづみ

昔あるところに久助という名前の人のいい木こりがいた。ある日のこと、いつものように木を切っていた久助は、うっかり斧を持っていた手を滑らせてしまった。斧は久助の手を離れると...

花咲か爺さん

ある所にやさしいお爺さんお婆さんと、欲張り爺さん婆さんが隣同士で住んでいた。ある日、やさしいお爺さんのところに小犬が逃げてきた。そのあとを欲張りな爺さんが、その犬は自分...


花咲か爺さん

昔、ある所に正直なお爺さんとお婆さんが住んでいました。ある寒い日、川で凍え死にそうな子犬を拾い、「シロ」と名付けて我が子のようにかわいがりました。ある日シロが、お爺さん...

はだか武兵

昔、中山道沿いの鵜沼宿というところに武兵という男がおった。武兵は子供のころから乱暴者で、今は茶屋坂の小屋で一人で暮らし、雲助(人足)をしておった。武兵は体も大きくて力も...

のう

昔、岐阜の恵那、坂下に「のう」という化け物がおった。のうは木曽川をまたいで水を飲んだというが、正体は誰も知らん。嵐が吹き荒れる年には、村の衆はのうが暴れてるんだと言い合...


月ガ瀬

むかし、飛騨の山あいを流れる小鳥川(ことりがわ)に沿って余部(あまりべ)という小さな山里があり、この村に九郎兵衛(くろべえ)という百姓夫婦が住んでいた。この夫婦の間には...

立花六角堂

昔、岐阜の立花に地蔵坂峠という峠があった。ある日、飛騨からやって来た一人の大工がこの峠を通りかかった。すると突然霧が出てきて、その中に六角のお堂がぼんやりと現れた。よく...

ずれっ子の子蛙

昔ある所に母蛙と、すて吉という子蛙がおりました。すて吉は母親の言うことを聞かず、何でも逆のことをするずれっこでした。すて吉は大人になっても相変わらずで、年老いた母親が野...


ずいたん地蔵

昔、飛騨の滑谷(なべりだに)に爺さまと婆さまが蚕を飼って暮らしていた。二人とも大変心優しく、村はずれの地蔵さまには暇あるごとにお参りして貧しい中にもお供え物を欠かさなか...

新平さと牛鬼

はるか昔のこと、岐阜の吉田川を遡った奥の宮の大池に、仲間からはぐれた一匹の雌の牛鬼がいた。この牛鬼、長いこと一人ぼっちで、話し相手や大好きな相撲を取ってくれる相手もいな...

白狐の恩返し

昔ある山奥に一人の若者とその両親が住んでいた。しかしある年両親が病にかかって2人共死んでしまった。若者は独り寂しくその家で暮らしていたが、ある日畑仕事をしていたら一匹の...


三吉と小女郎

昔、岐阜の中野村というところには、沢山のキツネが住んでいました。ここのキツネたちは「桑下」「羽白」の二派に分かれて、いつも喧嘩ばかりしていました。桑下チームには三吉とい...

さるやの石

昔、岐阜の下呂村に仲の良い夫婦が住んでいた。ある日のこと、亭主が野良仕事に出かけると、畑の横の草むらに親とはぐれた一匹の子猿を見つけた。この亭主は優しい男で、腹を空かせ...

猿とどんびき

むかしむかし、ある寒い冬の日、猿とどんびきが連れだって村へと歩いておった。どんびきとは、かえるのことじゃよ。さて、くたびれて歩くのが嫌になった猿どんは悪知恵を働かせ、「...


くしがき仙人

昔、飛騨は高山の八軒町(はっけんちょう)に源蔵(げんぞう)という男が住んでいた。源蔵は大工であったが、最近、女房を亡くしてからというもの、ひどく落ち込み仕事も手につかな...

霧茂谷の岩魚

あるところにイワナ釣りの好きな男がいました。ある日その男の妻が出産の為に里帰りすることになりました。里帰りする前に妻が男に「私が無事に出産して帰ってくるまで、決して殺生...

木ぼりのニワトリ

炭焼きの五平のカミさんが病気で寝込んでしまったので、精のつくものを食べさせたいと思った五平は炭を抱えて町へ商いに出かけました。しかし炭はちっとも売れず、五平がしょんぼり...


狐檀家

昔、飛騨の高山に三木秀綱(ひでつな)という殿様がいて、一匹の白狐をたいそう可愛がっていた。白狐は若君の良い遊び相手でもあり、毎日お城の庭を駆け回って、若君と遊んでいた。...

消えた頭巾

昔、飛騨の清見村三日町という所に源次という男が住んでいた。源次は人の物は自分の物という横暴な男で、そんな源次を村人達が怖がるのを見て、源次は益々捻くれ悪さのし放題となっ...

瓶に頭

昔、大喰らいで働き者の長兵衛という男が、年老いた母親と二人で暮らしていました。ある秋の日、縁あって隣村から嫁がやってきました。初めての嫁の里帰りの時に、長兵衛も嫁の実家...


カッパのわび状

昔、岐阜の荒田川の川縁に、村人たちが沢山の綿を作っていた。ある夜のこと。五作じいさんの綿畑が何者かに荒らされていた。綿の花は摘みきったものも、そうでないものも乱暴に摘み...

かえるのなかない池

昔の事じゃ、ある所に日照りが続いて苦しんでいる村がありました。その村に一人の旅の坊様が通りかかり、気の毒に思って雨乞いの祈りを始めました。すると、干からびかけた池にいた...

おもかる石

昔、岐阜のずっと外れに、天候にも恵まれ平和に暮らす小さな村がありました。ある時、村人たちはそのうち何か悪い事が起こったりしないようにと、村の入り口に観音堂を建てました。...


お浪草

昔々、岐阜県柿野、西洞のミツボリ山には主が住むと云われていた。その麓の村に、お浪という大層美しい娘がいた。お浪は源三(げんざ)という村の若者を好いており、二人の仲は誰も...

おしのと火童子

昔々、美濃の国の土岐(とき)という所に正直者の焼き物屋夫婦が住んでいた。ある時、おっとうは浅野館(あさのやかた)の嫁入り道具の器を焼くという大仕事を請負った。おっとうは...

犬娘

昔、飛騨の山奥に、子供のいないキコリの夫婦が住んでいました。ある時、山の神様に子供が恵まれるようにお願いすると、ちょうど一年後に双子の女の赤ん坊が産まれました。しかし、...


雨乞いのわらの竜

美濃の民話 第一集(赤座憲久,1973年09月10日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。昔、奥美濃一帯にちっとも雨が降らない夏...

朝六橋

昔ある橋の近くに金持ちが住んでいた。ある時見なれない男が橋のたもとをうろうろしているので金持ちは、何をしているのか聞いてみた。すると男はこの橋のが朝の六つ時に光るのでそ...

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