岡山県 (33 件)
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立岩狐

むかし、岡山の新城(しんじょう)に、牙の形に切り立った大岩がいくつかある所がありました。大岩の洞穴には、美作の津山から流れて来た狐達が住み着いておりました。村人達はこの...

徳善淵の大ナマズ

岡山の伝説(角川書店,1978年4年10日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。むかし、久米の吉岡村に徳善というご隠居が住んで...

雲雀むかし

昔、岡山の吉備高原というところに五平という牛飼いの男がいました。五平は、言う事を聞かない牛には、それはもう何度も何度も打ちつける、とても意地悪で心根の冷たい男でした。女...


赤牛に乗った仙人

作蔵(さくぞう)は、多くの牛を飼っていて、えさのために毎日草を刈っては牛に食べさせてきた。作蔵の住む村の中では、「鳴滝には赤牛にのった仙人がいて、滝の麓には赤牛に食べさ...

美作のあまんじゃく

むかしむかし、美作の辺りにあまんじゃくが住んでおって、悪戯をしては村人達の手を焼かせておった。あまんじゃくは山の中に一人で住んでおったからな。それで寂しくて悪さしちゃあ...

チン念とボク念

むかしむかし、ある山奥に長い長い階段のあるお寺があった。この寺にはチン念とボク念という二人の小僧がおったが、寺の和尚さんはとってもけちんぼと言われておって、旨い食べ物を...


汗かき地蔵さま

昔、岡山のある村に、冬でも汗をかく不思議なお地蔵様がいました。ある年の夏、この辺りはひどい日照りに見舞われ、田んぼもすっかり枯れ果ててしまいました。そんな時、汗を拭いて...

川を流れた月見草

昔々のある夏のこと、来る日も来る日も暑い日が続き、とうとう我慢ができなくなった津山の殿様は、吉井川の川原へお忍びで夕涼みに出かけた。そこに一面に咲いていた月見草を一目で...

なまけもんの馬

昔、岡山勝田郡に、大変お人好しの馬子(馬方)と大変ナマケモノの馬がいました。この馬は、荷物や人を乗せて運ぶのが仕事なのですが、気が向かなければその場に座り込み動かなくな...


つらしくらし

昔、大坂の呉服屋の男が、番頭の使い込みでお店は破産し家族も離散してしまった。もう一度再出発をしようと、西へ向かってあてもなく旅をしていたが、道ですれ違った男から財布を盗...

開かずの箱

昔、備中の吉川という村で、立派な八幡さまを建てようと、その頃有名だった「飛騨の匠」に建設を依頼しました。やがて飛騨の匠が弟子を一人だけ連れて、吉川の村にやってきました。...

まどうと山犬さま

昔、岡山の阿哲(あてつ)の山奥にある十文字峠に、いつもお腹をすかした二匹の狼がいました。この狼たちは、村に降りてきて馬や鶏を襲って食べたり、喉が乾けばトイレの小便まで飲...


鬼の手がた岩

昔、岡山県の遥照山(ようしょうざん)に鬼が住んでおりました。ある時、鬼は普段は山を通らない村人達が来て、何やらしきりに困っている様子を目にします。どうやら、村人達は隣村...

あまんじゃくの星とり

昔々、ある山にいたずら好きのあまんじゃくという小鬼が住んでいた。このあまんじゃく、ふもとの村に下りて来ては悪さばかりして、手のつけられないいたずら者だった。ある晩のこと...

ねことねずみ

むかしむかし、薬の商いをしている商家に一匹のネコが飼われておりました。このネコ、暑いのも寒いのも嫌い、寝ることだけが好きという横着者でした。そうして、この商家の天井裏に...


狼と狐

腹を空かせた狼と狐は民家に忍び込んでぼたもちを食べる。石臼で玄関が開かないことを分かっていた狐はぼたもちを民家の中で食わず外へと持ち出す。一方狼は狐の忠告を無視してただ...

きつねがわらった

昔、岡山の美作のある山の峠に、おじいさんと孫娘のお里が茶店を営んでいました。今日も一生懸命働いてそろそろ店を閉めようとすると、槍(やり)をもった武者修行のお侍さんがやっ...

綿帽子をかぶったお地蔵さん

昔々、ある所にとても貧乏なお爺さんとお婆さんが住んでおりました。明日はお正月だというのに、2人の家には1粒のお米もなく、お餅をつくことも出来ません。何か売れるものは家の中...


鬼と小娘

今からずっと昔のこと、海が南に退いて、やっと備前平野が現れた頃の話。吉備の祖先はこの平野に新しく村を作るため、笹ヶ瀬川を下って山の方から下りてきた。辺りは見渡すばかりの...

空をとんだキツネ

昔、ある山にごんぎつねという古狐が住んでいました。ある日、ごんぎつねは空を飛ぶトンビを見ながら考えました。「自分もトンビみたいに空を飛んでみたいなぁ」キツネが空を飛ぶに...

身がわり観音

昔、備中国中津井(なかつい)の蝋燭売りの女が鳥取県の根雨(ねう)の旅籠に泊まった時の事。夜更けに隣の部屋から何やら読経の声が聞こえてくるので、隣の部屋の男へ声をかけてみると読...


穀の精

むかし、四方を山で囲まれた小さな村がありましたが、この村は穀物が豊富であったために、村人は穀物を粗末に扱う癖がありました。ある時、一人の坊さんがこの村を通りかかりました...

としがみさま

むかしむかし、年神さまという神様がいた。その年神さまの仕事というのは、年(とし)の晩に一軒一軒家を回って年を一つずつ配るという仕事だった。年神さまは村人から嫌がられていた...

ごんぞう虫

昔々、あるところに太郎という男の子が病気の母親と二人で暮らしていた。太郎は毎朝しじみを売って貧しい家計を助けていたが、二人の暮らしは大層貧しく、母の薬も満足に買うことが...


夫婦岩

昔、岡山の成羽町(なりわ)ところの山奥に木ノ村(きのむら)という村がありました。この村には、とりわけ体が大きい清三郎(せいざぶろう)という力持ちで気の荒いの男がいました...

杓島

今から約800年ほど昔。寿永二年(1183年)の源平水島合戦は数多くの戦死者を出し、瀬戸内の水島灘には幾百幾千もの鎧武者達の骸が沈んでいった。それから数百年が過ぎ、一隻の千石船が静...

人形峠

昔、今の岡山県と鳥取県の県境にあたる所に大きな峠があった。その峠には化け物が出るとの噂があり、ある侍のお供として鳥取方面に向かう家来たちは怖がって、引き返そうと言う。し...


宝の下駄

昔、ある村に貧乏な男の子と病気の母親がいた。親孝行なこの男の子は、逆立ちするのが得意で、いつも逆立ちして歩いていた。明日は正月なのに、男の子の家には一粒の米も無かった。...

船幽霊

昔、ある漁師町では、お盆の日に「迎え火」を焚いて死んだ人の霊をお迎えするならわしがありました。またこの日は、海で死んだ人の霊が船幽霊になって船を沈めるので、決して漁に出...

首切り地蔵

昔、岡山県都窪郡庄村に、冬でも汗をかく不思議なお地蔵さまがいた。ある年、備中一帯はひどい日照りに見舞われ、田畑もすっかり干上がってしまい、食べるものも困るありさまだった...


笹無山

昔、備前の国藤戸という寂しい漁村に漁師の親子が住んでおりました。息子の名は「与助」と言い、大変な孝行者でした。平穏に暮らしていた親子でしたが、源平の合戦が激化して平家が...

桃太郎

川に洗濯にでかけたおばあさんは、川上から流れてきた桃を家に持ち帰ります。その桃を食べようと切ると中から元気な男の子が出てきました。おばあさんはその子に桃から生まれた桃太...

桃太郎

おばあさんが川から拾った桃を切ろうとしたら、桃が自然に割れて中から男の子が飛び出してきた。桃太郎と名付けられた男の子は見る間にすくすく育ったが、一言も口をきかなかった。...


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