トップページ >  お話データベース >  東北地方 >  福島県 >  かじやと大工
No.0959
かじやとだいく
かじやと大工

放送回:0604-A  放送日:1987年06月20日(昭和62年06月20日)
演出:白梅進  文芸:沖島勲  美術:安藤ひろみ  作画:白梅進
福島県 ) 12909hit
あらすじ

昔ある村はずれに、鍛冶屋の善さんと、大工の熊五郎という男が住んでいました。二人は貧しいながらも朗らかで優しい性格で、とても仲良しでした。

ある時、熊五郎は、亡くなった遠縁の者からたくさんの小判を受け継ぎました。突然大金持ちになった熊五郎は、仕事もしなくなって、昼間から家に閉じこもるようになりました。

金持ちになったために、毎日お金の事が心配で、飯も食えず夜も眠れなくなっていまったのです。心身ともに疲れ果てた熊五郎は、「この小判はもういらないから、全部善さんにあげる」と言いました。

そこで善さんは、大量の小判を二人で半分ずつ分けて、二人で金持ちになる事にしました。最初は、善さんも金持ちになって大喜びしていましたが、やがてこの小判が誰かから奪われるのではないかと、心配になってきました。

善さんも一日中、小判の前で見張るようになり、家の中に閉じこもって戸を釘で打ち付けてしまいました。こうなってしまうと、風の音でも怪しく思えるようになり、ろくに眠れず、恐ろしい悪夢にうなされました。

とうとう、善さんも「金のせいで夜も眠れない」と根をあげてしまい、二人で底なし沼へ小判を捨ててしまいました。小判がなくなった事で、二人は元の貧しいけれど気ままな暮らしに戻り、楽しく過ごしましたとさ。

(紅子 2013-9-21 23:51)


ナレーション市原悦子
出典片平幸三(未来社刊)より
出典詳細福島の民話 第二集(日本の民話42),片平幸三,未来社,1966年09月30日,原題「かじやと大地主」,採録地「双葉郡」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
追加情報
このお話の評価5.7500 5.75 (投票数 4) ⇒投票する
※掲載情報は 2013/9/21 23:51 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 47  件):   <前  1 ..  28  29  30  31  32  33  34  .. 47  次>  
コメント一覧
2件表示 (全2件)
ゲスト  投稿日時 2017/10/15 10:57
>>ブラックジャックのメスを作った鍛冶屋を思い出しました。
ああ、札束全部燃やしてしまったシーンですね?

この話だけど全部捨てることないのになー、とこの話を見た時に思いました。
私なら少しは残しておきますけどね。今でも物はよく壊れるんだから昔なら尚更。
いや今の時代の方がお金かかりますね。パソコン壊れても修理するより新しく
買った方がいい場合もあるし。靴や各季節の服とかいろいろお金が必要ですし。
スマホのアンチウィルスソフトとか電気代、水道代、ガス代…やっぱお金は必要です。
坊屋良子  投稿日時 2016/10/28 22:11
ブラックジャックのメスを作った鍛冶屋を思い出しました。
投稿ツリー
2件表示 (全2件)
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

36 人のユーザが現在オンラインです。 (19 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)