No.0933
なしやまのだいじゃ
梨山の大蛇
高ヒット
放送回:0587-A  放送日:1987年02月21日(昭和62年02月21日)
演出:白梅進  文芸:沖島勲  美術:小出英男  作画:白梅進
石川県 ) 25862hit
あらすじ

能登半島の珠洲(すず)に梨山という山があり、その山懐には大きな沼があった。沼には太古から天をも突くという大蛇が棲んでいると言い伝えられていた。

その付近一帯は梨山の天辺に屋敷を構えるおやすさま(地主さん)の土地となっており、おやすさまはこの繁栄も大蛇さまのおかげと、日々山の上の祠の前で大蛇さまを拝んでいた。

そんなある夜、庭からおやすさまを呼ぶ声が聞こえる。声の主は何と沼から山頂の屋敷にとどく巨大な鎌首をもたげた大蛇であった。大蛇は沼に千年住んだ自分は次に海に千年住まねばならない。ついては沼を出る際、おやすさまの土地を荒らしてしまうかもしれない、とことわりを入れてきたのだ。

しかしおやすさまは承服できない。さらなる繁栄のため、もう千年、いや二千年沼にいるように大蛇に申し渡す。さらに翌日からは大蛇が沼をでる事のできないように、蛇の嫌う鉄気、すなわち巨大な鉄杭で沼を囲ってしまう。

加えて、それぞれの鉄杭に蛇封じの札を貼る作業を百姓の茂兵衛にまかせた。茂兵衛がおっかなびっくりお札を貼っていると大蛇が現れた。

茂兵衛は腰を抜かすも、大蛇の話を聞く内に気の毒になり、自分の土地なら使ってもよいと申し出る。大蛇は喜んだ。その夜、沼から長大な鎌首をもたげた大蛇は茂兵衛の土地に一旦身を着けると、後はどこにも触れることなく海へと滑り込んで行った。

翌日、茂兵衛の土地は大蛇の接地でめちゃくちゃになっていたが、小山ほどもある大蛇の糞が残されていた。その糞は黄金でできており、茂兵衛はやがて長者となった。一方、守り神に出ていかれたおやすさまの家は、それからしばらくして衰退してしまった。

(引用/龍学-dragonology-)


参考URL(1)
http://www.hunterslog.net/dragonology
ナレーション常田富士男
出典石川県
VHS情報VHS-BOX第6集(VHS第55巻)
場所について珠洲市馬緤町にある梨山の大蛇発祥の地の石碑
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
地図:珠洲市馬緤町にある梨山の大蛇発祥の地の石碑
追加情報
このお話の評価8.8333 8.83 (投票数 6) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 27  件):   <前  1 ..  13  14  15  16  17  18  19  .. 27  次>  
コメント一覧
5件表示 (全5件)
田中大田中  投稿日時 2022/1/18 20:33
これの元の話をどっかで見たことあるんだよなぁ…確かそっちでは梨の木で杭を打ってた気がするけどどうなんだろ
こんはる  投稿日時 2020/10/4 9:10
大蛇がみんなの家に襲ってきたら怖そう
華煌  投稿日時 2020/2/8 16:22
この大蛇は、人よりもずっと前からこの地に住んでいるのに、
謙虚におやすさまにお願いしに出てきました。
また茂兵衛さんにもきちんと経緯を伝えています。
他の大蛇のお話では、殆ど一方的にことを起こそうとして争いが起こっています。
この大蛇のように、冷静にそれぞれの意見を
交換し合うことが大切だと感じさせてくれるお話でした。
ゲスト  投稿日時 2018/9/8 0:43
とてもフレンドリーな大蛇さん。こんなに親切ならいつでも土地をどうぞ!
とても幸せな気分になる大好きな話です。
最後の大蛇の雄大な場面はとても迫力があって素晴らしいですね。
化け猫  投稿日時 2017/10/3 9:19
これがホントの金ウンなんだ…!
投稿ツリー

スレッド

5件表示 (全5件)
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

27 人のユーザが現在オンラインです。 (19 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)