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No.0873
みたらしじぞう
みたらし地蔵
高ヒット
放送回:0549-A  放送日:1986年05月24日(昭和61年05月24日)
演出:大竹伸一  文芸:沖島勲  美術:内田好之  作画:大竹伸一
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あらすじ

昔、美濃の国の全昌寺(ぜんしょうじ)という禅寺がありました。全昌寺は大変修行の厳しいお寺でそんな辛い修行の中でも特に辛かったのは食事でした。

弟子は増えて も食事に使われる米の量は決まっていたので、弟子が増えるに従って食事は天井が写ってしまうほどの薄い粥になり、お弟子さんはそれを誰ともなしに「天井粥」と呼んでおりました。そしてそんな天井粥を食べ続けるうちにお弟子さんはみんな歯を弱らせてしまい、歯痛に苦しむお弟子さんは増えていきました。

その寺で修行する禅栄(ぜんえい)さんというお弟子さんは、歯茎が腫れて酷く痛むようになりました。歯痛をこらえるのも修行のうちだと思った禅栄さんは歯が痛いのを誰にも相談せずにいましたが、それは日に日に悪化して痛みは全身におよび眠ることも出来なくなっていきました。

それでも修行に参加していた禅栄さんですが、あまりの苦痛に座れなくなり、座禅を組む修行中に和尚さんの居ない隙をついて仏の前座に置かれている箱型の前机の中に入って声をころして痛みをこらえていました。

戻ってきた和尚さんは、禅栄さんが居ないことに気づくとすぐに探し出すように言いつけましたが結局その日、禅栄さんが見つかることはありませんでした。

翌 日、仕事に使う道具を出そうと和尚さんが前机を開くと、そこには歯痛に苦しみぬいて息絶えた禅栄さんがいました。禅栄さんの手を開くと遺書があ り、自分を地蔵として祀って歯痛に苦しむ人の役に立ちたいと書かれてありました。和尚さんはただちに石工を呼んで地蔵を作らせ、丁寧に弔いました。

そ の地蔵に自分の使っている箸を供えて祈ると、歯痛がなくなったのでその噂は遠くまで広がり沢山の人々がやってくるようになりました。そして、人々がお礼と してお腹を空かせて死んだ禅栄さんのために「みたらし団子」を供えるようになったので、誰ともなしに「みたらし地蔵」と呼ぶようになったということです。
 

(投稿者: もみじ  投稿日時 2012-9-10 16:18)


参考URL(1)
https://mahorobasake.blog.fc2.com/blog-entry-2585.html
ナレーション市原悦子
出典赤座憲久(未来社刊)より
出典詳細美濃の民話 第一集(日本の民話51),赤座憲久,未来社,1973年09月10日,原題「天井がゆとみたらし地蔵」,採録地「大垣市」,話者「不破賢孝」
場所について全昌寺(ぜんしょうじ)
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地図:全昌寺(ぜんしょうじ)
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※掲載情報は 2012/9/10 19:15 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
6件表示 (全6件)
眠い~  投稿日時 2020/10/2 11:00
ナニィー!?気になって公式サイトのGoogleマップみたら全昌寺は大垣なのか。美濃加茂とか東らへんのお話なのかと思ってたけど、西の方なのね。
最近虫歯になって歯医者行ったし、このご時世出歩くのが心配だけど、参拝できそうなら行きたいな。
ゲスト  投稿日時 2018/6/10 19:24
ぜんえいさんがお気の毒で話を全部知りたくても、つらいものがありますね。
絵が可愛いのですが、痛々しい様子はなかなかです。
マルコ  投稿日時 2013/3/29 17:01
本で読んだのですが、みたらし地蔵さまに願掛け?お礼参り?をする時に歯ブラシをお供えする風習があるみたいです・・・。
みたらし地蔵さまのところにはきっと山ほどの歯ブラシがドッサリあるんだろうな・・・。
歯医者さんとか、歯科医師関係の事にご利益がありそうですね・・・。
もみじ  投稿日時 2012/9/10 16:18 | 最終変更
動画を見ましたが、ゼンエイさんの「歯痛で頬から喉にかけて酷く腫れ上がっていた…」って相当なものですよね…(;´Д`)
細菌が入って、免疫力がないので悪化したという感じかなぁ…。
喉までいってるなら扁桃炎の可能性もある(・ω・;)
歯痛で死ぬことなんてあるの?と思う方は、侮ってはいけないですよ…。

実際に私の妹が経験したことですが、妹は仕事の疲れから風邪になり、顎の少ししたあたりの喉が腫れました。つばを飲み込むのも痛いなぁと言いつつも最初は本人も家族も「喉風邪なのかな?」と呑気に言ってて妹は風邪薬を飲んでいました。でも何日経っても治る気配を見せませんでした。
数日が経過した晩、「熱が高いみたいだから薬飲んだし寝る。喉が痛い…」と言って妹は二階の自室へあがりました。
数時間後、母が様子を見に行ったときには、妹は喉が腫れ上がり高熱で呂律もまわらず、まともに立ち上がることもできない酷い有様でした。
妹は「大丈夫…大丈夫…薬飲んだから…」とうわ言のように言ってましたが、どう考えてもマズイと思って深夜でしたが市立病院へ直行しました。
測った熱は40.2度という高熱でした。
病院の検査結果は、「重度の扁桃炎」(もっと長ったらしい名前でした)
「口や喉に出来た傷が腫れていたところに、細菌が繁殖。血液を通して内蔵に細菌が回っているので、内蔵の機能が低下しています。最悪の状態です」と医者に言われ、命が危険な状態にあると宣告されました。
妹は、沢山の強い抗生物質・解熱剤を点滴されてどうにか命をつなぎとめましたが、それでも2週間は絶対安静!と言われました…。

病院へ連れて行ったその日、運良く咽頭耳鼻科の先生が宿直でしたので助かったのです。お医者さんにも「運が良かった」と言われました。
疲れすぎていたり体調が悪い時は、ちょっとした傷からでも細菌が体の中に入り込むそうです。そして細菌は血液を通して全身へ…((((;゚Д゚))))
みなさんも喉あたりが腫れるようならすぐに病院へ行ってくださいね!

ゲスト  投稿日時 2012/9/8 11:00
劇中の小僧さんの修行先の寺は、非常に厳しいところで、小僧さんは他の坊さん達と毎日毎日修行づけの日々をおくっていた。
小僧さんは以前から虫歯に悩まされていたのだが、寺の和尚さんがとても厳しく、怖い人だったので虫歯が痛むことを相談できずにいた。
そのうち虫歯が悪化し、小僧さんは歯が痛むため物を食べることが出来なくなってしまい、ついに死んでしまった。

自分の指導が厳しすぎ、小僧さんを追い詰めてしまったと思った和尚さんは心を痛め、小僧の好物だったみたらし団子をお地蔵さんに供え、小僧を弔った。

・・・って、話じゃなかったかな。確信持てないけど。
KK  投稿日時 2012/9/4 21:07
みたらし団子の食べすぎで虫歯になって、歯が痛すぎて堪えられないという話だったと思います。
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