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No.0733
おかめのめんがけらけらわらう
おかめの面がケラケラ笑う
高ヒット
放送回:0461-A  放送日:1984年09月15日(昭和59年09月15日)
演出:山田みちしろ  文芸:沖島勲  美術:下谷美恵子  作画:山田みちしろ
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あらすじ

昔々、ある所に小さな村があった。

村を流れる川には橋がないので、村人は野良仕事に行くのにも、町に行くのにも着物の裾をたくり上げて歩いて渡らねばならなかった。しかし村に橋をかけるお金はなく、お上に掛け合っても小さい村なので相手にされず、村人たちは難儀していた。

さて、この村にどけちで有名な嫌われ者の婆さまがいた。この婆さんは、いつも「あと1両、あと1両」と呟きながら、仕事に精を出していた。

そんなある日、その婆さまが亡くなった。すると、婆さまの住んでいた家にいつのまにかおかめの面が現れるようになった。

そしてこのおかめの面は、月夜の晩にきまってケラケラ笑い出すのだった。村人は恐れ慄き婆さまの家を避けるように通り過ぎ、誰も近づく者はいなくなった。

そんなあるとき、旅の坊さんが現れた。坊さんは村の噂を聞いて、その婆さまが亡くなった家に泊まることにした。

ところがこの日、空に月が上がっても、おかめの面はなかなか笑わない。そしてしばらくすると、坊さんの目の前でおかめの面はポトリと床に落ち、消えてしまった。

坊さんはおかめの面が落ちた辺りの床板をはがし、中を覗いてみると、何と床下から小判が入った壺が出てきた。壺の中には、49枚の小判と「橋をつくる金」と書かれた一枚の紙切れが入っていた。

このことを伝え聞いた村人たちは、婆さまの真意を悟らず、のけ者にしたことを婆さまの霊に詫び、残り1両をみんなで出しあい橋を完成させた。これで川を渡るとき、もう足元をとられる心配もなくなり、村はたいそう栄えた。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション市原悦子
出典福島県
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追加情報
このお話の評価8.7333 8.73 (投票数 15) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2022/2/2 22:12
いい人
華煌  投稿日時 2020/1/13 21:23
おかめの面のおばあさん
けちんぼ六さん
長門の岩穴鬼衛門の久助さん
丈六地蔵の堤を築いた男の人
みんな人からバカにされながらも、
願いの実現に向けてコツコツと勤められたのですね。
強靭な精神力と努力、
何を言われようとされようと、反撃することなく
ただ黙々と目的に向かって努力を続ける、
とてつもない器の大きさを感じます。
並大抵の苦労ではないことは明白です。
この世にすばらしい業績を残されました。
とりわけ、長門の岩穴鬼衛門さんは、
自身が成し遂げた成果を自分の目で見ることのできた数少ないお一人です。
他の殆どの方が、願いの実現を見ることなく亡くなりましたが、
鬼衛門(久助)さんは結果を見届け、83歳の長寿を全うされたそうです。

このような方が私たちの祖先に居たということを、
なんとも誇らしく、尊く、誇りに思います。

いつまでも語り継いで、多くの人にこの感動を味わって欲しいと思います。

ゲスト  投稿日時 2020/1/8 13:22
本編と関係ないですが、まず冒頭にかかるOPアレンジのBGMが趣深くて好きです。
そして、坊さんを始め、大金を手にしても決して私欲に走らずにお婆さんの願いを叶え、さらには自分たちの行いを悔いることのできた村人たちだからこそ、お婆さんも村のためにお金を溜めてくれたのかなと思います。
ほっこりとするお話でした。
TOSHI  投稿日時 2016/2/5 10:35
変わり者の老人がポックリ死んで
死んだ後に、ボロ家から大金が入った壺と「橋を架ける金」と書かれた紙切れが出てくるところはけちんぼ六さんと似てますね。
twins.masaya.seramu0724@i  投稿日時 2015/11/29 9:46
このお話に似たお話があります。トントンあったと にいがたの昔ばなしの「かながめのばけもの」という話があります。人付きの悪いばあさんが死んで、その家に毎晩不気味が音がします。偉い坊さんが夜、ばあさんの家に入ると、音の正体は、金瓶でした。
ゲスト  投稿日時 2014/10/13 22:29 | 最終変更
これ、何でそうまでして橋が必要だったのかの説明も入れた方がいいような(アニメ冒頭にちゃんとある)
でないと何でばあさんが嫌われてまで切り詰めて橋を作る金をためてたのかの重みが少ない気がする
__
あらすじ冒頭部分を訂正しました。(2015/11/30)
ゲスト  投稿日時 2014/1/27 19:07
高校生くらいの時に再放送を見ました。何の気なしに見て、怖い話かと思っていたら真相を知って不覚にもボロ泣きしてしまった記憶があります。お婆さんが黙々と働いてお金を貯めていたシーンを思い返すと今でも泣けてしまいます。
t  投稿日時 2013/12/15 16:42
意地悪なおばあさんは実は村のためにお金をためていた!?
かっこいいですね。
ゲスト  投稿日時 2011/10/18 21:44
成仏させてやるぞ。って、、、おもわず惚れた!
お坊さんの後ろで崩れ落ちる、婆さんの家の描写も(・∀・)かっこいい!
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