昔あるところに、気短で威張り屋の爺さんと無精者の婆さんが住んでいました。
じじいが種まき用の豆をばばあに持ってこさせようとしますが、いつまでものんびり数を数えています。「くそばばぁ早くしろ!」と罵詈雑言。
いつまでたっても寝ている婆。しびれをきらせたじじいが家に戻ってみると食事を食べていました。しかもじいさんの食う分なんて用意していません。一人でほとんど食ってしまいました。「自分の食べる分を作ったんだ」と、ばばあ。
切れたじじいは「おまえのために畑を耕しているんじゃねぇ!」。ばばあは実家に帰ってしまいました。せいせいしたと思っていましたが、やはりさびしいじじい。さんしょの木をに届けてもらいます。
「さんしょの木」→「木さんしょ」→「来さんしょ」という謎かけでした。これに気付いたばばあ、怒って「ねずみ」とさんしょの木を送り返しました。ねずみの「ジィジィ」鳴く音とかけて「じじい来さんしょ」という意味でした。
(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | 岩手県 |
備考 | せっこぎ=怠け者 |
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