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No.0712
ねててくわれるはなし
寝てて食われる話
高ヒット
放送回:0447-A  放送日:1984年06月09日(昭和59年06月09日)
演出:又野龍也  文芸:沖島勲  美術:青木稔  作画:又野龍也
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怠け者の若者が、油をしぼられ殺されそうになる話

昔ある所に、両親に食わせてもらって暮らす怠け者の若者がいた。いつしか両親が流行り病で死んでしまい、困った若者はお堂の仏様に「オラをただで置いてくれて、うまいものを腹一杯食わせてくれてるような所を世話してくれ」とお願いした。

すると仏様は「裏の川を上へと歩いていくと大きな屋敷が見つかる。そこの主人がお前の望みを叶えてくれる」と言った。若者はお告げの通りに川を上っていくと大きな屋敷があって、そこでは若者の望み通りの暮らしをさせてくれた。

一ヶ月ほど過ごしたある夜のこと、壁の向こうから「ポタポタ、ポタポタ」と奇妙な音が聞こえてきた。ここに来る途中に拾っていた箸で壁に穴をあけて覗いて見ると、主人が人を縛って宙吊りにして、火にかけて油をしぼっている最中だった。さらに主人は「明日はあの若者の油をしぼってやろう」と言っていた。

これを聞いた若者は、屋敷から一目散に逃げ出した。走っていた途中で石につまづき気がつくと、そこはお堂の軒下だった。これまでの事は夢だったのか?とも思ったが、手にはあの時の箸があった。それからの若者は一度死んだつもりで汗水流して働いて、自分の作ったもので腹一杯食えるようになった。

(紅子 2011-11-30 23:51)


ナレーション市原悦子
出典斎藤了一(鎌倉書房刊)より
出典詳細父母が語る日本の民話(上巻),大川悦生,鎌倉書房,1978年4月20日,原題「寝てて食われる話」
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※掲載情報は 2011/11/30 23:51 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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taneugene934  投稿日時 2021/9/14 20:52
一生懸命働かないとそうなるんだ。怠け癖の罰として油を絞られてしまう
絵師  投稿日時 2021/9/13 22:51
そういえば…小学生のころ学校の図書館にこの昔話とよく似た本があったような記憶があります。
絵師  投稿日時 2021/9/13 22:48
上手い話には裏があると綺麗なバラには刺があるのようにタダよりも怖いものがあるような話です。
ゲスト  投稿日時 2017/1/19 11:44
引きこもりにというより
仕事をしない怠け者は飯を
食う側より食われる側に
した方が丸く収まる…という
現実を知らしめる話なの
でしょうか…油を絞ると
いうのはあくまでも太って
るから絞って落ちてくる油
なら使い道があるという
当時のリサイクル手段なの
かどうやら…
匿名希望  投稿日時 2015/1/2 16:04
小学校の頃、リアルタイムで見たけど。
トラウマになる位、超怖かった・・・。
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