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No.0679
じいさんおるかい
爺さん、おるかい
高ヒット
放送回:0425-B  放送日:1984年01月07日(昭和59年01月07日)
演出:芝山努  文芸:沖島勲  美術:門野真理子  作画:飯口悦子
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あらすじ

昔、安芸と備後の境に峠があって、そこに一軒の茶店がありました。

茶店の老夫婦はとても仲が良く、夫婦になって50年二人きりで茶店を切り盛りしておりました。婆様は「私がもし、先に逝ってしまったら、焼かずに棺にいれて押入れにでもしまっておいてください。爺さんとずっと一緒に居たいけぇ」と爺様に頼みました。

婆様はそれから一年後にちょっとした流行風邪をこじらせて、3日後に亡くなってしまいました。爺様は、約束通り婆様を棺にいれて押入れにしまいました。

その晩から、押入れの中から「爺さん、おるかい?」と婆様の声がするようになりました。怖くなった爺様は茶店から逃げ出しましたが、婆様の声はどこまでも追いかけてきます。とうとう爺様は、恐怖で息絶えてしまいました。

そうして気づくと、婆様と一緒に三途の川にいました。爺様は「わしはまだ生きたかったんじゃがなぁ」と思いながらも嬉しそうな婆様をみて、仕方ないかと諦めて閻魔様に会いに行きました。閻魔様は爺様を見ると「お前はまだ10年生きることになっている」と、前歯3本を抜いて娑婆(しゃば)に戻してくれました。

その後、約束の10年がたち、爺様は今度はちゃんと寿命をまっとうして死にました。閻魔様は爺様の事を覚えていて、爺様に極楽行きを告げました。爺様が極楽へ向かう道の途中で、一軒の茶店に立ち寄ると、そこには懐かしい婆様がいました。

二人は笑って抱きあい「また一緒になれたなぁ」そういって再会を喜んだのでした。

(投稿者: もみじ 投稿日時 2012-6-25 16:48)


ナレーション市原悦子
出典広島の伝説(角川書店刊)より
出典詳細広島の伝説(日本の伝説21),若杉慧,角川書店,1977年8年10日,原題「爺さん、おるかい」
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追加情報
このお話の評価5.5517 5.55 (投票数 29) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/6/25 18:06 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
9件表示 (全9件)
ゲスト  投稿日時 2022/2/4 20:26
爺さん、おるかいといい、イワナの怪といい、昔話って結構ラップだねw
匿名希望。  投稿日時 2021/11/27 13:06
子供の頃、この昔話のストーリーを見たけど。
とっても、ホラーっぽかった。
ゲスト  投稿日時 2020/4/24 23:32
長年連れ添った仲の良い老夫婦がいて
「片方が先に死んだら、さみしくないように壁に埋めよう」
と言い交わしていた。
しばらくして、婆さんが先に死んだ。
爺さんは悲しみ、約束通り婆さんの死骸を壁に埋めた。
すると、ことある事に壁の中から「じいさん、じいさん…」と婆さんの呼ぶ声がする
爺さんはその声に「はいはい、爺さんはここにいるよ」と答えていたが。
ある日、どうしても用事で出なくてはいけなくなったので村の若い男に、留守番を頼んだ。
男が留守番をしていると、壁の中から婆さんの声がする

「じいさん、じいさん…」
男は答えた。
「はいはい、じいさんはここにいるよ」
最初のうちは答えていた。
けれどしかし、婆さんの声はなんどもなんども呼んでくる。
「じいさん、じいさん…」
やがて、男は耐えきれなくなって叫んだ。
「うっせえ! じいさんはいねーよ!」
すると、壁の中から鬼の形相をした老婆が現れ、「じいさんはどこだあ!」と叫んだ
すると突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したばあさんを映し出す
「JI-I-SA-Nは」「どこだ!」ステージにばあさんの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはばあさんの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたじいさんがターンテーブルをいじりながら目でばあさんに合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ
「 ここでTOUJO! わしがONRYO! 鬼のGYOUSO! ばあさんSANJYO! 
 違法なMAISO! じいさんTOUSO! 壁からわしが呼ぶGENCHO!
 (ドゥ~ン ドゥンドゥンドゥ~ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)
 年金減少! 医療費上昇! ボケてて大変! 食事の時間!
 冷たい世間を生き抜き! パークゴルフで息抜き!
 どこだJI-I-SA-N老人MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
 SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
じいさんのプレイも好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ。
まだ、俺らの時代は始まったばかりだ、そんなメッセージがばあさんの口から飛び出していく
本物のヒップホップが、ここにあるのだ。
頭方  投稿日時 2019/1/14 9:26
天国で市原さんと常田さんもこんな風に再会出来る事を願っております。
モチモチ寸(元・アーリアジャスール)  投稿日時 2018/4/15 10:11
この話はとても感動する話ですね。十年後、爺さんが婆さんに再会するシーンは泣ける。
みずち  投稿日時 2016/7/8 0:51
七歳の時に見ましたが、強烈に覚えています。が、ジーさんがバーさんの霊に追われる所で、余りの恐怖の為にチャンネルを変えてしまったので、その結末を今まで知らずにいました。まあとりあえずハッピーエンドで良かった良かった。
しかし、市原悦子の「ジーさん、おるかい❤️」の声が、今だに耳にこびりついて離れず半ばトラウマと化しております。
狸和尚  投稿日時 2014/3/4 22:43
子どもの頃に見ていた日本昔話の中でも一番印象に残っていたお話しでした。
若干のホラー要素がまた面白くもあります。
久しぶりに、このお話しを観てみたいと思ったところがタイトルが分からず仕方なく覚えていたセリフで検索したら一発でヒットしました!あのセリフがタイトルだったとは驚きです(笑)
結末は忘れていましたが、ハッピーエンドで何よりでした(^^)
阿里香  投稿日時 2013/4/20 16:29 | 最終変更
子ども心には怖いお話でしたね。

つい最近に広島の御話だと知って、驚きました。
今のうちの姫(嫁)と、こんな仲であり続けたいと心底から思っております。

出来ることなら、同じ日に同じ時間に亡くなりたいですけどね。
マルコビッチ  投稿日時 2011/8/29 21:15
この話って婆さんが悪霊化して爺さんを追いかける所を良く覚えてます・・・。
婆さん怖すぎですよ・・・。
でも、閻魔様はよいアイディアを出してくれたと思います!!
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