No.0512
さとみのいなり
里見の稲荷

放送回:0322-A  放送日:1982年01月02日(昭和57年01月02日)
演出:山田みちしろ  文芸:沖島勲  美術:なかちか東  作画:山田みちしろ
青森県 ) 11651hit
あらすじ

昔、青森の里見というところに窪田の旦那と呼ばれる庄屋さんがいました。窪田の旦那は、何年か前に行き倒れになっていた婆さまを助けて、屋敷のすみに住まわせていました。

この屋敷の裏山には、足腰のたたない年老いたキツネが住んでいて、婆さまは自分が生かしてもらっている幸せを分けてあげようと、毎日もらう自分の食べ物をこのキツネにも分けてあげていました。ところがある年の春、いつの間にかそのキツネがいなくなってしまいました。

さてその年の秋、村の若者たちが京見物に出かけることになり、窪田の旦那から餞別(せんべつ)をもらって元気に出発しました。江戸まで百五十里までの道のりを歩いて、ようやく到着した賑やかな京の町を散策していると、なんと窪田の旦那と出会いました。なんでも、自分も京見物がしたくなり一日遅れで出発し一日早く京に着いた、というのでした。

若者たちは、旦那の早足に驚きつつも「すぐには村に帰らないから先に村に届けてほしい」と、一つの包みを手渡されました。若者たちは京の町を心行くまで楽しんでから、青森までてくてく歩いて帰って行きました。そして、若者たちが預かった包みを届けに屋敷へ行くと、なんとそこには旦那がいました。どうやら、旦那はもともと京へは行っていないという事でした。

そこへ、この不思議な話を聞いていた婆さまが入ってきて言いました。「きっと裏山のキツネが毎日分けてあげた食べ物に感謝して、親切の大元である旦那にお礼をしたのだよ」この包みを開けると“摂津紀伊郡 稲荷本官”と書かれた、ありがたいお札が出てきました。

それでも旦那は「お札は婆さまの物だ」と納得しないので、屋敷内に小さな祠を建ててお札を納めました。親切はまわりまわって報われる。人情にあつい北国でのお話です。

(紅子 2012-2-14 20:41)


ナレーション市原悦子
出典青森県
DVD情報DVD-BOX第11集(DVD第52巻)
場所について青森市中央1丁目30 里見稲荷神社
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地図:青森市中央1丁目30 里見稲荷神社
追加情報
講談社の300より書籍によると「青森県のお話」
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※掲載情報は 2012/2/14 20:41 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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親子三代  投稿日時 2017/7/16 8:44
紅子様、サイトの立ち上げ、管理有難うございます。昨夜、CATV で放送され色々検索し、こちらにたどり着けました。「自分が生かしてもらっていることの幸せを分け与える」という心持ちが暖かい絵柄で語られていますね。特に年老いたキツネの表情が何とも言えません。私はもうすぐ還暦ですが、理想のおばあさん像は昔話の中にありそうです。コメントさせて頂き有難うございましたm(__)m
出前一丁  投稿日時 2013/2/5 12:28
調べたところ、青森県青森市中央一丁目の里見神社と判明しました(青森県弘前市にも里見名の稲荷神社がある)。
里見神社の場所(googleマップ。ストリートビューあり): http://goo.gl/maps/Qeb8C

ソースは角川日本地名大辞典の青森県青森市里見村(近世)( http://goo.gl/UZvbR )。窪田氏および稲荷神社の記述あり。
里見村を吸収したとされる浦町村は現在の青森市中央界隈の旧地名です。私が子供の頃までそちらの名でした。現在も稲荷神社付近(神社より200mほど南)の小学校の名前は浦町小学校です。
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