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No.0412
いたずらにおうさま
いたずら仁王様

放送回:0258-A  放送日:1980年10月11日(昭和55年10月11日)
演出:若林常夫  文芸:久貴千賀子  美術:大山哲史  作画:若林常夫
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あらすじ

昔、現在の山形県高松というところに貧しいけれど心豊かな人々が住む村があった。村には観音様をまつる御堂があって、大きな山門の両側にはこれまた大きな仁王様が立っていた。

ある日のこと、山門の右側の口開きの仁王様は、誰ひとり参拝する者がなく、ただ観音様の立ち番をしていることが退屈で仕方がなかった。その夜、口開きの仁王様は隣の仁王様の注意を無視し、山門を離れ村へ行き、鶏、犬、馬を放していたずらをした。その夜から、口開きの仁王様の悪戯は毎晩続き、村人の畑をメチャクチャになった。

村人が、仁王様の悪戯にほとほと困り果てたが、相手が仁王様なのでどうしようもない。そんな様子を見ていた村のガキ大将のせいきちとその仲間たちは、いたずら者の仁王様を懲らしめようと山門に向かった。

山門に到着したせいきちたちは、あっという間に仁王様に捕まって丸飲みされた。せいきちたちは何とか仁王様のお腹の中から出ようと出口を探したが、なかなか見つからない。そのうち暗闇に目が慣れてくると、綱のようなものが沢山ぶら下がっているのを見つけた。

その綱を引いてみるとくしゃみの音がした。別の綱を引くと咳、また別の綱を引くとしゃっくりまた別の縄を引くとおならの音がした。せいきちたちは面白がって綱にぶら下がったために口開きの仁王様は咳やくしゃみ、しゃっくりに苦しめられた。やがてせいきちたちはくしゃみの綱を同時に飛びつくと仁王様は大きなくしゃみをし、身体の中にいたせいきちたちは外へ出ることが出来た。

この出来事を機に、せいきちたちは毎日のように仁王様のところに遊びに来るようになった。口開きの仁王様も村に出て悪さをしなくなり観音様のお守りをするようになった。そればかりか仁王様は子供たちの命の守り神となり、今でも仁王様の股をくぐると風邪やはしかにならないと言い伝えられているそうだ。

(投稿者: Kotono Rena  投稿日時 2013-6-27 22:07)


参考URL(1)
http://photozou.jp/photo/show/604994/86514151
参考URL(2)
http://www.dewatabi.com/murayama/kaminoyama/takamatu.html
ナレーション常田富士男
出典山形県上山市
場所について高松観音(光明院)
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地図:高松観音(光明院)
追加情報
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※掲載情報は 2013/6/28 23:35 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2020/7/7 20:38 | 最終変更
『退屈で仕方がなくなった』ではなく
『退屈で仕方がなかった』の間違いではないでしょうか。
__
該当部分を訂正しました。(2020/7/8)
坊屋良子  投稿日時 2015/4/28 16:16
平塚の「仁王か」と同じ話かと思いきや、後半は全然違いますね
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