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No.0386
あみだがみねのかい
阿弥陀が峯の怪
高ヒット
放送回:0241-B  放送日:1980年06月14日(昭和55年06月14日)
演出:大竹伸一  文芸:沖島勲  美術:高松良己  作画:大竹伸一
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あらすじ

昔々、福岡県朝倉郡に阿弥陀ヶ峰という山があったそうな。この山にはいろいろなものに姿を変えては人に悪さをする化け物が住んでおった。

夜遅く山越えをして帰る村人を驚かせて物をとったりするが、とうとう阿弥陀様にまで化けておどかすようになった。そこで村人は山の阿弥陀堂に集まってどうすればよいか話し合うことにしたが、なかなかよい考えが浮かばない。

そうこうしているさなか、娘を人身御供に出せという化け物からの手紙が届いた。もし三日以内に出さなかったら牛や馬はおろか、人も殺すという。村人たちは話し合いを続けたが化け物のいうとおり娘を人身御供に出すしかないだろうという話になった。娘の親は頑として反対した。期日が迫った夜、とうとう村人たちは家を壊してでも娘を引きずり出そうという騒ぎになってしまう。

ちょうどその時、巡業の途中だという見知らぬ娘が現れ、人身御供の代わりになると申し出た。誰も出さずに済むことになった村人たちは一転して祝いの宴会を開き、三日目の夕方、娘を山に送り届けた。その夜、娘は焼け石を使う法力で化け物をやっつけてしまう。

次の日の朝、娘はこのことを村人に話し、山奥の洞穴を調べてみると、体のあちこちを焼かれた歳取った大タヌキが死んでいた。村人たちはそれを見て、自分たちが力を合わせて化け物に立ち向かわなかったことを深く詫びた。娘はそれを聞くと安心したようにほほえみ、再び旅立っていった。

村人たちはその不思議な娘を見送りながら、もしかするとあの人こそ阿弥陀様が身代わりを送って助けてくれたのかもしれないとはじめて気がつき、それからはどんなときでもみんなで力を合わせて暮らしたということです。

(投稿者: みけねけ  投稿日時 2012-6-16 17:45 )


ナレーション市原悦子
出典加来宣幸(未来社刊)より
出典詳細福岡の民話 第一集(日本の民話30),加来宣幸,未来社,1960年11月30日,原題「阿弥陀が峯の大だぬき」,採録地「朝倉郡把木町」,話者「小山泰山」
場所について阿弥陀が峯の阿弥陀堂
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地図:阿弥陀が峯の阿弥陀堂
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※掲載情報は 2012/6/16 21:33 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2022/2/8 17:16
阿弥陀様の化身じゃないのか?
yassan  投稿日時 2015/4/4 12:21
ありがとうございました。ピンの位置を修正しました。
三輪町民  投稿日時 2015/4/4 0:30
最近このデータベースの存在を知りました…素晴らしいですね。

阿弥陀堂の場所を現地で確認してきました。
Googleマップ
https://maps.google.co.jp/maps?q=33.443436,130.635592

ストリートビューでもお堂の外観が確認できます。
匿名希望  投稿日時 2014/7/5 15:45
冒頭で登場した、仏様がガーッと口を開けて脅かすシーンはインパクトがあった・・・。
みけねけ  投稿日時 2012/6/16 17:45 | 最終変更
久しぶりにここを見に来ました。
昨年見始めた頃には不自由しなかった動画の閲覧でしたが、どんどん見れなくなり、とうとう全部見れなくなりました。それでちょっと遠ざかっておりました。

今日、以前用意しておいたものの見ていなかったものを見て、ここを見ましたらばあらすじがなかったので書いてみました。

掲示板も見てみようと思います。
(私と同じような人も多いのでしょうか、前よりひっそりしているような・・・)
araya  投稿日時 2011/10/27 10:28
地図情報がありませんでしたので、お知らせいたします。

阿弥陀が峯の阿弥陀堂が物語のポイントとなりますので、そちらの場所を調べますと、福岡県筑前町久光にある阿弥陀ヶ峯という集落の中央に阿弥陀如来堂があり、そこの表の説明板に「ここには古狸の人身御供の伝説がある」と書いてあるそうです。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~ms-koga/027amidamine.html

ただ、肝心の阿弥陀如来堂の位置が判然とせず、衛星写真と上のサイトの阿弥陀如来堂を見つつ、とりあえず、下記の地図の「阿弥陀ヶ峯」の文字の下にある鳥居マークの左側の千鳥の頭みたいな三叉路が集落の中心になるのかなといったところです(^_^)。一応、街道筋の交差点になるみたいですし、仮の暫定ポイントとしていかがでしょう。
http://umihikoyamahiko.net/fukuoka/fukuoka5/amidagamine.html

ここからは現地からの情報待ちとなりますが、正月には大宰府方面に参りたいと思いますので、その時に寄れたら寄ってみたいと思います。
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