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No.0276
やまになったくじら
山になった鯨

放送回:0172-A  放送日:1979年02月10日(昭和54年02月10日)
演出:漉田實  文芸:漉田實  美術:田中静恵  作画:前田実
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あらすじ

昔ある海に「しょきな」という超巨大な鯨が住み着いていた。頭は雲に隠れ、腹は海の底をけずっていたという巨大さだった。このしょきな、漁をしている人間の船を見つけては沈めるという悪さをするので人間達は困っていた。

そこで天地を司る神々にしょきな退治をお願いした。神々は人間達を哀れに思ったが、皆しょきなを恐れて色々理由をつけて行きたがらない。それを見ていたカワウソの神が笑い、お望みとあらばいつでもと、剣を一本持ってしょきな退治に出かけた。

しょきなは最初相手にもしないが、カワウソの神が耳もとでごちゃごちゃ妙な呪文を唱えるのでうっとおしくなり、カワウソの神を追い掛け始めた。カワウソの神は最初しょきなをからかってあっちこっち逃げ回っていたが、そろそろ退治してやろうと、山の神に向かって叫んだ。「誰か剣を貸してくれー!」なんとカワウソの神は腰に剣をぶらさげているのを忘れていたのだ。

しょきなはさらに追い掛けてきてカワウソの神はあせった。するとある山の神がカワウソの神に「腰に剣がぶらさがっているじゃないか」と笑って教えてやった。カワウソの神はそれを聞いてやっと剣のことを思い出し、追い掛けてきたしょきなに「ストップ!」と言った。

しょきなが止まるとカワウソの神は剣を抜き、一気にしょきなをまっぷたつにした。頭は剣のことを思い出させてくれた山の神にお礼に置いていき、それが山になった。しっぽの方はカワウソの神がどこかに引っ張っていったそうだが、それもどこかに忘れてきたらしい。

人々はカワウソの神の物忘れが移らないように、頭に縄を巻くそうだ。今日もカワウソの神は剣を探してあちこち叫んで回っているらしい。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション市原悦子
出典松谷みよ子(講談社刊)より
出典詳細日本の伝説3(松谷みよ子のむかしむかし08),松谷みよ子,講談社,1973年11月20日,原題「山になったくじら」,採録地「北海道」
備考採録地は転載された本(日本の伝説下巻,松谷みよ子,講談社,1975年7月15日)で確認。フンべ山(ふんべ=クジラ)
場所についてフンべ山
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地図:フンべ山
追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第30巻-第150話(発刊日:1979年6月5日)
サラ文庫の絵本よりこのおはなしはアイヌの昔ばなしです。アイヌの人たちは、北海道がまだエゾとよばれていたころから、大自然のなかで狩猟をして生活していました。ですから、アイヌの人たちは、とても自然を大切にしたのです。動物や植物にはみんな神がやどっているものと、かたく信じていました。このおはなしに、たくさんの動物の神さまがでてくるのもそのためです。有名なアイヌのクマ祭りも、人間に食物を与えてくれたクマの霊に、感謝の気持ちささげるもので、このときもクマは神としてあつかわれます。ところで、このおはなしの主人公になったカワウソですが、いまはもうすっかり数がへってあまり見られなくなりましたが、上手に泳いで魚をとる、とてもすばしこい動物です。(かっこ枠なし)
このお話の評価7.5000 7.50 (投票数 4) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
8件表示 (全8件)
通りすがり  投稿日時 2016/11/6 23:25
面白かったです。
カワウソがクジラを退治するのは、陸が海を治める、という思想によるものでしょうか。
雲にも届く頭ということで、私は三角波を連想しました。腹が海底を削るのも、要は嵐なのではと思えます。

別のサイトにあった物語では、この登別の山の麓には川があり、年によってはそこを遡上するサケがぱったりいなくなるんだとか。まだクジラの頭は生きていて、時々目を覚ましては、かつてのように群ごと丸呑みにするのだそうです。
色々な自然現象とお話が、非常に上手く組み合わされてできた傑作と思います。
ゲスト  投稿日時 2016/7/4 23:06
かわうその神可愛い。
もしストラップとかあったら欲しいくらい。
ゲスト  投稿日時 2016/2/27 12:12
「ストップ!」と言われて止まるしょきな…
かわうその神の言霊だったのかな?
beniko  投稿日時 2013/3/24 5:15 | 最終変更
最終的にarayaさん投稿の(2013-3-17 4:49)場所にマッピングしました。
ショキナのフンベ山とは、地図にも名称が表示されないほど小さい(低い)山なんですね。
araya  投稿日時 2013/3/17 4:49 | 最終変更
すみません(^_^;。最初に間違った表記を私がしてしまったので、調べてみましたら下記になりました…。

グーグルマップでは…
42.448977, 141.179969
国土地理院では…
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=141.18043040857&latitude=42.449125934845

位置の同定方法ですが、登別市にあるフンベ山温泉について紹介した下記のサイトの写真や説明を元に、グークールアースから位置を特定し、グーグルマップのストリートビューにてフンベ山温泉に至る入り口を確認。温泉入口のある山裾の反対側には登別漁港に向かうフンベ山トンネルらしきトンネルがあることも確認できます。但し、どの地図にもフンベ山の表記はないですが、この丘陵で間違いないかと…。ちなみに、地図の位置は国土地理院の地図で標高59mが示されている山頂でポインティングしています。

http://1onsen.com/funbeyama.html
http://tafur.exblog.jp/16120768
beniko  投稿日時 2013/3/12 2:16
教えてもらった座標を元に、地図マッピングを変更しました。
質問があります。この座標はどこを示しているのでしょうか?お話にちなんだ場所だとは思いますが、ちょっとわかりません。
お手数ですが、場所名に何と書いておけばいいのか教えて下さい。
通行人  投稿日時 2013/3/11 19:00
地図の場所が違います

42.453078,141.183103
araya  投稿日時 2011/11/16 23:26
登別の山の神に捧げられたショキナの首がフンベ山になったということで、その座標は下記の通り。ここにはフンベ山温泉というのもあるんですね(^_^)。

42.942601,143.418946
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