このお話は2話まとめた形で放送されました。シリーズ終了後に、スペシャル版として放送された企画物です。
1.ほらこぎの話(津軽)おじいちゃんの語りにて
村でも有名な大嘘つき(大ぼらこぎ)の男が、腕試しに南の村に出かける。南部の国「ほらこぎ村」に到着した時に、その村の子供に話しかけた。
子供は、おっとうは、岩手山がでんぐりがえったので、箸でつっかえ棒しに出かけたよ。おっかあは、十和田湖に穴が開いたので、米ぬかで穴っこ塞ぎに出かけたよ。そして、この間の嵐で盛岡の釣鐘(つりがね)が飛んできたよ。と、見事な大ぼらをこいて聞かせた。
子供の大ぼらに驚いた男は一旦は逃げ出したが、男は途中で悔しくなって、大きな屁をこいた。
2.ほらふきの話(筑前の話)おばあちゃんの語りにて
筑前福間に又兵衛(またべえ)というほら吹きの男がいた。又兵衛は、死んだ後に嘘つきの刑で地獄へ落とされた。
血の池地獄に送られた又兵衛は、池の中にドジョウがうようよいるのを見つけて飛び込んだ。得意のドジョウすくいで、沢山のドジョウを捕まえ、閻魔大王にドジョウ料理を振る舞った。
ドジョウをたいそう気に入った閻魔大王は、又兵衛にそそのかされて自らドジョウを捕る事になった。閻魔大王は池に入る前に、大王の衣を脱いで又兵衛のボロ着物と交換した。
閻魔大王が夢中になってドジョウを捕っている間に、大王の衣を着た又兵衛はすっかり閻魔大王に取って代わり、あの世でも十分に楽しんだそうだ。
(紅子 2011-2-11 22:30)
ナレーション | 市原悦子、常田富士男 |
出典 | (表記なし) |
出典詳細 | タイトル部に明記はないが、里の語りべ聞き書き 第03巻,川内彩友美,三丘社,1988年08月10日,原題「ほらこぎ名人」が出典元と思う |
備考 | 里のかたりべ・むかしばなし(テレビスペシャル) |
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