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No.1446
ふしぎなひょうたん
ふしぎなひょうたん

放送回:0928-B  放送日:1994年04月09日(平成06年04月09日)
演出:三善和彦  文芸:沖島勲  美術:三善和彦  作画:三善和彦
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あらすじ

昔、ある浜辺の村に子供の居ないお爺さんとお婆さんが住んでいた。

ある日お爺さんが海での魚釣りから帰ってくると、お婆さんが松原で赤ん坊を拾ったと言う。しかしお爺さんは親が心配しているに違いないと言い、次の朝二人は赤ん坊を連れて松原へ行ってみた。だが日が暮れるまで待っても、又翌日から幾日も続けて行ってみても、親は現れなかった。二人はこの子を神様から授かったのかも知れないと考え、鯱丸(しゃちまる)と名付けて大切に育てることにした。

こうして二人に可愛がられて鯱丸はすくすくと育っていった。ところが5歳になったある日、鯱丸は突然姿を消してしまう。二人は必死になって捜したが、鯱丸を見付けることはできなかった。その晩松原で泣く赤ん坊の夢を見た二人は、居ても立っても居られずにまだ暗い内に松原に行ってみると、昔お婆さんが鯱丸を拾ったところにひょうたんがひとつ落ちていた。

これも何か鯱丸に縁のあるものだろうと家に持ち帰った二人が栓を取ると、なんと中から鯱丸の声がして小判が一枚飛び出してきた。二人は鯱丸の声が聞けるのが嬉しくて、何度も栓をしては抜くのを繰り返すと、たちまち家の中には小判の山ができた。お爺さんはこの大事なひょうたんがネズミにかじられでもしたら大変と、紐で縛って天井からぶら下げた。

ところが二人が寝てしまった夜中に、泥棒が小判を盗みに入ってきてしまう。泥棒は小判を全部風呂敷に包んでしまうと、ぶら下がったひょうたんに気が付いて、酒でも入っているのだろうと栓を抜いた。途端に「誰だ、誰だ!」という鯱丸の大きな叫び声がひょうたんから飛び出し、泥棒はびっくりして小判を置いて逃げていってしまう。

目を覚ました二人は、鯱丸に守られていることに安心して再び安らかな眠りに就くのだった。それからもお爺さんとお婆さんは、鯱丸の声が聞きたくなるとひょうたんの栓を抜いた。そして出てきた小判は困っている人にも分け与え、大切に使ったという。

(引用:狢工房サイト)


参考URL(1)
http://mujina.agz.jp/hyoutan.html
ナレーション常田富士男
出典徳山静子(未来社刊)より
出典詳細紀州の民話(日本の民話56),徳山静子,未来社,1975年04月25日,原題「ふしぎなひょうたん」,採録地「東牟婁郡」,話者「沖野岩三郎」
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※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
6件表示 (全6件)
Perenna  投稿日時 2020/7/15 23:31
この昔話はどうやら創作童話らしいです。
昭和25年に出版された「小学初級・童話読本」という本に「しゃち丸」という題名で掲載されています。(コマ番号76/87)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1169973/76?tocOpened=1

「紀州の民話」では伝承地は「黒八大明神」と同じく「東牟婁郡」と書かれています。
作者の沖野岩三郎の故郷なのかもしれませんが、どちらも地元に伝わる民話や昔話というよりは、創作童話と見た方がいいような気がします。
ゲスト  投稿日時 2018/4/30 13:44
四角いキャラクターで表現されていて、面白いです。
おじいさんとおばあさんに和みます。
ゲスト  投稿日時 2017/6/25 13:57
この話を手がけたスタッフの話では「自分の絵は良く言えば”シャープ、悪く言えば”都会的すぎる”と言われていた。でも自分が手がけるシリーズ最後の作品だったから思いっきり”シャープ”にしてみたくてやった」そうです。
最後の思い出作りみたいなものでしょうか。

その方いわく「デザインをシンプルにした分、動きはかなり拘った。でも静止画だとさっぱり伝わらないのでもどかしい」そうですよ。
ゲスト  投稿日時 2016/6/8 4:48
話よりも、謎の生き物にデフォルメされているのが気になって・・・・
マニアック  投稿日時 2011/11/14 20:17
この回から、予告編もリニューアル。旧桃太郎をバックに、次週放送分のサブタイトルを2回ずつ読み上げるという、構成に。
マニアック  投稿日時 2011/10/25 21:01
この回から、朝の放送に。
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