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No.1443
いわいのおかねさん
岩井のおかねさん

放送回:0925-B  放送日:1994年03月12日(平成06年03月12日)
演出:玉井詞  文芸:沖島勲  美術:玉井詞  作画:大西治子
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あらすじ

岩井という所におかねさんという怪力の女の猟師さんが住んでいて、どんなに大きないのししでも平気で担げる人でした。

ある日、村外れの空き家から毎夜「ビヨーンビヨーン」という変な音がするので村人が見に行くと、あまりの恐怖で抜け殻になって帰ってきた。猟師達が退治に行っても結果は同じで、ついにおかねさんが行く事になった。 

空き家に着いたおかねさんが部屋を覗くと一人のお婆さんが糸を紡いでいる。 怪奇な音は糸を紡ぐ時の音だったのだ。おかねさんに気付いたお婆さんは、顔だけを大きく前に突き出し、目は見開き、口は耳まで裂け、牙がむき出しになった。 全身の血が逆流したおかねさんだったが肝っ魂が据わっているので動じずに中に入った。

鉄砲を構えて金具を覗くと、糸を紡いでいるお婆さんが透けて見える。試しに2発打つと何と体を通り抜けてしまう。 「これはまやかしだ」と気づいたおかねさんが、ロウソクの明かりを金具から覗くと、何とロウソクのそばで大きな古ダヌキがお婆さんと同じ服を着て糸を紡いで、横であのお婆さんが糸を紡いでいたのだ。

おかねさんは「こりゃあたまげた化かしかたじゃ」 と驚いたが、慌てずに「落ち着いて獲物を狙うんじゃ」と言ってロウソクの火めがけて鉄砲を撃った。

翌朝、村人達が空き家に行ってみると、子牛程もあるたぬきが眉間を打たれて死んでいた。 感心した人達が「どうやって退治したんじゃ?」と尋ねると「落ち着いて獲物を狙うんじゃ。ひゅうひゅう。」と言っただけだった。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション常田富士男
出典市原麟一郎(未来社刊)より
出典詳細土佐の民話 第一集(日本の民話53),市原麟一郎,未来社,1974年06月10日,原題「岩井のおかねさん」,採録地「土佐清水市」,話者「中平満州」
場所について土佐清水市下川口の岩井谷(地図は適当)
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地図:土佐清水市下川口の岩井谷(地図は適当)
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※掲載情報は 2011/3/4 1:34 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2016/1/26 19:29
宿毛の民話「猟師のおかね」

土佐清水の人たちにはおこられるかも知れないが、こちらにも
「岩井のおかね」さんならぬ「猟師のおかね」の話がある。
小深浦(こぶかうら)の北づけの新城山(しんしろやま)、長宗我部(ちょうそかべ)時代の城跡(じょうせき)が 落葉にうもれて残る山。
さて、その山のふもとにおかねと言う山猟師が住んでおった。
女ながらもなかなかのしたたか者で、毎日深い山の中を走りまわって猟をしていた。いつごろからか、その新城の山のてっぺんでおかしなことが起こり始めた。

ときには、振り袖を着た若衆姿、ときには座ってビーン、ビーンと糸車を回すばあさん姿で夜道を急ぐ人をたぶらかす。

その姿が不思議なことに、下の道からよく見える。
古狸(ふるだぬき)か化け猫か、それとも戦で死んだ者の亡霊か。
そんな噂が広がってきた。

おかねはなんとかその正体をあばいてやろうと思いつき、新城へと夜道を急いだ。今夜も糸車の音が聞こえてくる。
ここぞと思う所へ向けて一発、また一発持っていた弾をみんな撃ちこんだが、見事失敗して引き上げた。
なかなか手ごわい相手じゃが、どうぞして正体だけでも見ぬいちゃろうとあれこれ考えているうちに、我が家の飼猫(かいねこ)が 囲炉裏(いろり)の端でうずくまっているのに気がついた。
まてよ、なんぼ飼猫でも猫は猫、油断せんにこしたことはない。一人うなずきながらおかねは新しい弾をいじりはじめた。
いつも通り囲炉裏の端で二発の弾を作ったが、そのあとすっぽりと布団をかずいて、その中でこっそり一発誰にも見られること なしに作りあげた。

しばらくあいをおいて、今度こそと夜中の山へのぼって行った。
ぼうっとした光の中で糸車を回す婆さんの姿が見える。ねらいすまして撃ちかけたが駄目だ。
二発目をしかえて撃ちかける。さすが達者なおかねの腕でもなんともならん。
その時、突然ケラケラという笑い声と一緒に
「どんなもんじゃ。一発も当たらんぞうが。今晩もはよういんでまた出直して来い。」と、いう声がとんできた。
おかねが三発目のかくし弾を込めようとしていると、
「そんなことしてだまそうたち、弾は二発しかないことは判っちょるぞ。」
と、いう声がまたとんできた。

かくし弾をしこんだおかねは、その声を聞きながら心静かに引き金を引いた。
「ギャアッ」という一声を残して 小牛ほどもある猫が正体を見せてその場にたおれた。
おかねが布団の中で作ったかくし弾。そこまでは見ぬけなかった化け猫は、弾は二発と油断しておかねの腕で うちたおされた。
そこまでよんで相手をたおすおかねという女。なかなかたいした猟師じゃったとみえる。
http://www.city.sukumo.kochi.jp/sbc/history/minnwa/m017.html
ゲスト  投稿日時 2016/1/26 18:57
土佐は下川口の岩井谷
岩井谷川  高知県土佐清水市有永
宗呂川 上流 有永 と 宗呂 の境にあります。
http://www.mapion.co.jp/phonebook/M07001/39209/L0593694/

なお、web上「岩井」姓の方が 土佐清水市には多くいるようでした。
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