No.1347
はかばのいぬ
墓場の犬
高ヒット
放送回:0854-B  放送日:1992年08月01日(平成04年08月01日)
演出:三輪孝輝  文芸:沖島勲  美術:三輪孝輝  作画:三輪孝輝
関東地方 ) 20136hit
山をあなどってはいけないよっていう夢でした

昔、狩人が雪山で遭難し、谷底の岩の割れ目に猟犬と一緒に避難した。すると不思議な事に、割れ目の奥には立派な屋敷が建っていて、一人の気味の悪い老婆が住んでいた。

老婆は、「お主の連れている猟犬とわしの犬と、噛み比べをしないか?」と話を持ちかけ、子牛ほどの大きな斑(まだら)の犬を出してきた。狩人の犬も十分に強い犬だったが、斑の犬に睨まれると金縛りにあったように倒れ込んでしまい、斑の犬に丸飲みにされてしまった。それを見ていた狩人は、老婆が恐ろしくなり屋敷から逃げ出した。

大事な猟犬を見殺しにした事を後悔しながら、狩人がとぼとぼ歩いていると、一人の山伏が前を歩いている事に気が付いた。しばらくして墓場にたどり着いた山伏は、たちまち大きな犬に姿を変え、墓を掘りかえして死体を食べ始めたのだった。そして、「わしがお前の犬の仇をとってやろう」と、墓場の犬が言いだした。

墓場の犬を連れた狩人が、再び老婆の屋敷に戻り、もう一度噛み比べをする事にした。墓場の犬は斑の犬の眼力に屈することなく、斑の犬を丸ごと飲み込んで勝利した。それを見ていた老婆が「よくもわしの息子を!」と叫び、自分も大きな犬に姿を変え、狩人に襲いかかってきた。一瞬早く狩人の鉄砲が火を吹き、そのまま狩人は気を失ってしまった。

狩人が目を覚ますと、死んだはずの猟犬が、冷え切った狩人の身体を暖めてくれていた。なんと、今までのことは全て夢だったのだ。冬山で気を緩めて眠ったりすると、死の闇から魔物がとり憑いて命を落とす、ということか。

(紅子 2011-10-5 23:47)


ナレーション市原悦子
出典瀬川拓男(角川書店刊)より
出典詳細妖怪と人間(日本の民話07),瀬川拓男,角川書店,1973年4年20日,原題「墓場の犬」,伝承地「関東地方」
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※掲載情報は 2011/10/5 23:47 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2016/11/23 0:34
魔物はいるってことは全部が夢じゃないって
ことなんやろか
墓場の犬は親切な魔物やったんやな
ゲスト  投稿日時 2016/3/4 21:30
お供の犬が生きててよかった。
ゲスト  投稿日時 2016/1/23 14:32
雪山に登る人達に見せてやりたいが物好きもいる。今も雪山で死んだ人達はその雪山に住む魔物のしわざではないかと思います。

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