トップページ >  お話データベース >  中国地方 >  山口県 >  なんにもせん人の話
No.0127
なんもせんひとのはなし
なんにもせん人の話
高ヒット
放送回:0078-A  放送日:1977年04月02日(昭和52年04月02日)
演出:樋口雅一  文芸:境のぶひろ  美術:馬郡美保子(田中静恵)  作画:樋口雅一
山口県 ) 29992hit
あらすじ

昔、ある所に太郎と言うどうしようもない怠け者がいた。 いつもぶらぶら歩いていて、畑仕事はまったくやらない。

ある日、太郎は道端で小さな壷を拾う。壷の中には小さな男が入っていて、その男が太郎の家へ連れて行ってくれと言うので、太郎はその壷を家へもって帰る。次の日、太郎はいつも通りぶらぶらして家へ帰ってみると、家の中で男が一人寝ている。

何者だと尋ねてみると、昨日壷の中に入っていた小さな男だと言う。そうなのかと納得し、又次の日も太郎は一日ぶらぶらして過ごした。そうして家へ帰ってみると、壷の中に入っていた男が又一回り大きくなっていた。そんなこんなで数日が過ぎ、ついに男は家にぎゅうぎゅうに詰まるほど大きくなった。

そんな時、近所の人が田植えを手伝ってくれと太郎に頼み、太郎は田植えを手伝うはめになった。手伝いをして家へ帰ってみると、壷の中にいた人は昨日よりは少しだけ小さくなっていた。それから次の日も又次の日も、太郎は近所の田植えの手伝いをした。

そんな日々をすごしていると、拾ってきた男はどんどん小さくなっていき、やがて元のように壷の中に納まってしまうほど小さくなってしまった。壷のなかの男が言うには、このままだと小さくなりすぎて消えてしまうので、元のように壷に入れて道端に捨ててほしいと。太郎は可哀想に重い、男の言う通り壷を道端に捨てた。

この事があってから、太郎は打って変わって働き者になったという話だ。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション市原悦子
出典松岡利夫(未来社刊)より
出典詳細周防・長門の民話 第一集(日本の民話29),松岡利夫,未来社,1960年09月14日,原題「何にもせん人の話」,採録地「美弥郡、大津郡、豊浦郡」,話者「白木静男、小林勇三、高野五平」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
追加情報
このお話の評価7.5000 7.50 (投票数 2) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 52  件):   <前  1  2  3  4  5  6  7  .. 52  次>  
コメント一覧
3件表示 (全3件)
東海林拓也  投稿日時 2020/11/15 19:29
不条理な話だが、最後男が働き者になったからよかったよかった
beniko  投稿日時 2016/9/29 1:30
このお話(なんにもせん人の話)の冒頭部分には「美術:馬郡美保子」と明記がありますが、このサイトには「美術:馬郡美保子(田中静恵)」と明記しています。

この情報は、アニメ制作にかかわられた貉工房さんのサイト情報を参照して掲載しています。貉さんの情報は信頼性が高いのでそのまま転記しています。
http://mujina.agz.jp/mks-5.html

ちなみに、この田中静恵さんはアニメの背景を描かれた方だそうです。※この情報は、制作にかかわられた萬雅堂さんの過去ブログ記事によるものです。
http://d.hatena.ne.jp/manga-do/20061024
松岡尚  投稿日時 2016/9/25 20:02
なんにもせん人の話の美術には田中静恵の名が表記されておりません。
投稿ツリー
3件表示 (全3件)
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

16 人のユーザが現在オンラインです。 (13 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)