トップページ >  お話データベース >  関東地方 >  茨城県 >  からすの長さん
No.1248
からすのちょうさん
からすの長さん

放送回:0788-B  放送日:1991年03月16日(平成03年03月16日)
演出:高橋良輔  文芸:沖島勲  美術:古宇田由紀子  作画:倉橋達治
茨城県 ) 7160hit
嫌な物は嫌だと言わないと後で大変になるという話

昔、肌の色が黒いため皆から「からすの長さん」と呼ばれている男がいた。長さん自身はこのあだ名を気にしていたが、それを知られたくない一心でわざと鴉の鳴き真似をするので余計周りから誤解されるようになった。

ある夜、清涼寺(せいりょうじ)の本堂の新築祝いの宴で村人達が長さんに「からす踊り」を踊るよう囃し立てる。嫌と言えない長さんは急かす皆の声に負けからす踊りを踊ってしまい、あまりの面白さに清涼寺に住む狢(人を化かす狸の類)までもが浮かれていた。

それから幾日かして、夜になると何者かが「からすの長さん鳴いてみな、からす踊りやってみな」と言いながら長さんの家の戸を叩いてくる。初めは長さんも村の誰かの悪戯だと思い我慢していたが、それが何日も続くので一計を案じた長さんは囲炉裏の灰を戸の前に撒き、その夜は声が聞こえてもぐっと堪えて眠りについた。

翌朝、灰の上の足跡で犯人が狢だと知った長さんは激怒し、狢の住処が清涼寺の築山(庭園に作られた人工の山)にある事を突き止めると村の皆に狢退治の応援を頼んだ。熱り立った長さんと村人達は清涼寺にやって来ると、狢を燻り出そうと狢の巣の入り口に薪を積み上げ火を点けた。

やがて巣から狢が飛び出してきたがどうしたわけか煙が逆流し始め、その煙たさに狢と皆は堪らず本堂へ駆け込んだ。そして皆が本堂の中で逃げ回る狢を追いかけているうち、どこからか「ばかもん!」と大きな怒鳴り声が聞こえてきた。声の主は本堂の阿弥陀様であり、村人達は腰が抜け動けなくなった長さんを置いて逃げ出してしまった。

阿弥陀様は、元はといえば鴉の鳴き真似やからす踊りを断らなかった長さんに原因があり、これに懲りたら今後一切鴉の真似などしてはならないと長さんを戒めた。それからというもの長さんは、阿弥陀様に言われた通り決して鴉の鳴き真似やからす踊りをしなくなったという。

(投稿者: お伽切草 投稿日時 2012-12-1 3:00)


参考URL(1)
http://www.rekishinosato.com/seiryouji.htm
参考URL(2)
http://www.ibaraki-isuzu.co.jp/mukashibanashi/2005-10/
ナレーション市原悦子
出典日向野徳久(未来社刊)より
出典詳細茨城の民話 第一集(日本の民話62),日向野徳久,未来社,1977年04月10日,原題「からすの長さん」,採録地「石岡市」,原話「富高武雄」
場所について清涼寺(せいりょうじ)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
地図:清涼寺(せいりょうじ)
追加情報
このお話の評価6.0000 6.00 (投票数 1) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/12/1 4:24 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 20  件):   <前  1 ..  14  15  16  17  18  19  20  次>  
コメント一覧
1件表示 (全1件)
ワタナベ  投稿日時 2015/10/14 21:06
阿弥陀様が怒るのはビックリしました(・・;)私はこの話が嫌なことはキッパリしないことだと戒められました^_^
私の目の前に現れたら、ビックリですが導かれたいです^_^
新しくコメントをつける

題名:
ユーザ名:
投稿本文

投稿に関してのお知らせ

基本的に、誰でもご自由に投稿できます。お話の感想やコメントなどお気軽に投稿ください。
あらすじ投稿の場合は800文字前後を目安とした文章でお願いします。
投稿に対して一部IP規制を行っております。現在規制されているIPリストはこちらです。
※初めての方は「このサイトについて」もご一読下さい。(別ウインドウで開く)
※社会的倫理に反する書き込み、出会い系、営業的書き込みは、わりとすぐ消します。
※動画提供の呼びかけや要求はご遠慮ください、当サイトは動画データの有無とは関係ございません。

現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

52 人のユーザが現在オンラインです。 (44 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)