No.1210
いぬむすめ
犬娘
高ヒット
放送回:0764-B  放送日:1990年09月01日(平成02年09月01日)
演出:芝山努  文芸:沖島勲  美術:石橋修一  作画:玉川真人
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山犬の乳を飲んで育った娘たちの話

昔、飛騨の山奥に、子供のいないキコリの夫婦が住んでいました。ある時、山の神様に子供が恵まれるようにお願いすると、ちょうど一年後に双子の女の赤ん坊が産まれました。

しかし、産後の日立ちが悪く、母親はしばらくすると死んでしまいました。赤ん坊に飲ませる乳が無く困った父親がふと、森の藪の中で子犬に乳を与えている山犬を見つけました。

父親が「娘達が大きくなったら嫁にやるから乳を分けてくれ」と山犬にお願いすると、双子の娘達にも乳を吸わせてくれました。山犬の乳を飲んだ娘達は、病気もしないですくすくと育ち、二匹の子犬たちと仲良く暮らしました。

しかし犬の寿命は短く、娘達が年頃に育った頃には年をとって死んでしまいました。やがて、婦たちの娘達は美しく育ち、良縁に恵まれそれぞれ嫁に行きました。しかし嫁ぎ先では、山犬の幻影が見え隠れするという理由で、すぐに暇を出されてしまいました。

二人とも実家に帰って、そこで初めて父親から山犬との約束の話を聞きました。娘達は「約束をやぶってはいけない」と、山犬の子犬たちの墓の前で、仮祝言をあげました。

(紅子 2011-12-8 2:46)


ナレーション市原悦子
出典江馬三枝子(未来社刊)より
出典詳細飛騨の民話(日本の民話15),江馬三枝子,未来社,1958年12月20日,原題「犬娘」,採集者「代情通蔵」
場所について乗鞍岳が見える飛騨の山奥(地図は適当)
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地図:乗鞍岳が見える飛騨の山奥(地図は適当)
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※掲載情報は 2011/12/8 2:46 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2015/9/29 2:10
山の神様の子供が人間のお腹から生まれたのが娘たちだったのだと思います。
そして、山犬は山の神様化身 そのものだったのではないでしょうか。
父親の約束は大変大事であったと思われますが、
それよりも神様の生んだ娘たちは神の化身としか結婚出来なかったのだと思います。

もののけ姫 の類似話ですね。
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