昔、ある山寺の和尚さんが、小僧さんに栗を拾いに行くように言いつけた。そして、もし山姥が出たら使うようにと三枚のお札を渡した。最初は怖がっていた小僧さんだったが、やがて栗拾いが楽しくなってきて、気が付くとすっかり日が暮れていた。
そこへ優しそうなお婆さんが現れて、一晩泊めてもらう事になった。ふと夜中に目を覚ました小僧さんが、隣の部屋で大きな包丁を研いでいる山姥の姿を覗き見た。小僧さんは、逃げ出そうとして小便に行きたいと言った。
山姥は小僧さんに縄をつけて便所に行かせが、小僧は縄を解いてお札に自分の代わりに返事をするように命じて逃げ出した。それに気づいた山姥が猛スピードで追いかけてきたので、二枚目のお札で大水を出した。が、山姥はサーフィン板に乗り大波小波を乗り越えてくる。小僧さんは三枚目のお札で砂の山を出し、山姥が足をとられいる間に山寺に逃げ帰った。
やがて山寺に到着した山姥と和尚さんは、術比べをして山姥が勝ったら小僧さんを引き渡すことになった。和尚さんから「手のひらに乗れるサイズになれるか?」と聞かれた山姥は、豆粒ほどのサイズになってみせた。それを見た和尚さんは、焼いた餅に山姥を挟んで食べてしまった。
(紅子 2011-11-26 21:32)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | (表記なし) |
VHS情報 | VHS-BOX第1集(VHS第7巻) |
このお話の評価 | 8.17 (投票数 6) ⇒投票する |
⇒ 全スレッド一覧