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No.1161
ふぐとひらめ
ふぐとひらめ

放送回:0732-A  放送日:1990年01月13日(平成02年01月13日)
演出:三輪孝輝  文芸:沖島勲  美術:三輪孝輝  作画:三輪孝輝
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あらすじ

昔むかし、徳島の海に仲の良いふぐとひらめがおりました。2匹ともたくさんの子供や孫に恵まれて長生きをした後、寿命がきてあの世にも一緒に仲良く旅立つ事になりました。

2匹が暗闇の中を光の方へ引き寄せられるように漂っていくと、穴の向こうに三途の川が開け、ほとりには川守のババがおりました。ババとあの世の極楽と地獄の話をしますが、2匹は正直に生きてきた自分達は極楽に行けるだろうと安心していました。

ババに借りた舟に乗って三途の川の向こう側に着くと、鬼たちに連れられて行き、閻魔様の前で2匹の裁きが始まりました。ひらめは人間によく食べられて良い魚だという事で極楽行きに決まりましたが、ふぐのほうは、鬼の入れ知恵でふぐ刺しをツマミに地獄で一杯やりたくなった閻魔様が、ふぐは毒で人を殺すなどと言って地獄行きにしてしまいました。

理不尽な理由に承知できないふぐは考え、地獄に行く前に一目極楽を見たいという願いをとりつけました。そして鬼に連れられて極楽の立派な門の前にくると、鬼が重い門を押すためにくふぐから手を放した隙に、門の開いた隙間を通ってするりと極楽の中に入りました。

ちょうどこの時日暮れの鐘とともに門が閉じ始め、ふぐは門の向こう側であわてる鬼に向かってこう言ってやりました。
「鬼は外、ふぐは内」
閉じてしまった門は朝まで開きませんので鬼はがっかりして諦め、ふぐは待っていたひらめと無事揃って極楽の中へ泳いでいきました。

(投稿者: ひかる 投稿日時 2012-2-3 23:27 )


ナレーション常田富士男
出典柴口成浩「東瀬戸内の昔話」より
出典詳細東瀬戸内の昔話(日本の昔話 第12巻),柴口成浩・仙田実・山内靖子,日本放送出版協会,1975年08月20日,原題「ふぐとひらめ」
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※掲載情報は 2012/2/4 10:05 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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beniko  投稿日時 2014/3/17 5:23
本当ですねえ、なんで徳島の海なのに岡山県の昔話になってるんでしょうね?
このお話の出典本では「小豆島・直島・塩飽諸島」ですので、優先順位としては「香川県」にするのが適切ですかね。

単に間違っているか、何か理由があったか、ですね。岡山の理由、なんでだったかなあ。
ゲスト  投稿日時 2014/3/17 4:38
なんで徳島の海なのに岡山県の昔話になってるんでしょう?
徳島県の昔話のほうじゃなくて。
beniko  投稿日時 2012/2/4 10:11
そうですね、このお話も節分を彷彿させますねー。投票の項目にも追加しました。いつもあらすじありがとうございます。
ひかる  投稿日時 2012/2/3 23:27 | 最終変更
もうすぐ終わりますが今日は節分でした。
このお話もなんちゃって節分だったので。
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