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No.1119
おそれざんのおどりおに
恐山のおどり鬼
高ヒット
放送回:0706-A  放送日:1989年07月08日(平成01年07月08日)
演出:三善和彦  文芸:沖島勲  美術:安藤ひろみ  作画:三善和彦
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あらすじ

昔、恐山には鬼が住んでいて、人は誰も足を踏み入れようとしなかった。

麓の田名部(たなぶ)という村に、庄作という若者が爺様と二人で暮らしていた。庄作は村一番の踊り上手で、それは爺様譲りと言われていたが、今では爺様はすっかり耳も遠くなって寝たきりになっていた。

ある年、村を酷い日照りが襲った。対策を練るための寄り合いに誘いに来た村の若者に、爺様は恐山にいる踊り好きな鬼のことを話そうとした。しかし若者はそれどころではないと話を遮ってしまう。若者が帰った後、爺様はその鬼がいくらでも水の出る茶碗を持っていることをポツリとつぶやいた。それを聞いた庄作は寄り合いでその事を話し、自分がもらいに行くと言った。

爺さまの話を信じない村人達は皆で止めたが、庄作は恐山へ出かけていった。恐山で大きな赤鬼に出会った庄作は、下手に踊れば頭から食うぞと言われながら一生懸命踊った。その踊りがあまりにも楽しそうだったので、赤鬼は大勢の鬼たちを呼んできて皆で庄作を囲んで踊り出し、それは日暮れまで続いた。

鬼たちは大喜びで、褒美に何が欲しいかと聞いた。庄作は村を助けるために、水の出る茶碗が欲しいと申し出た。鬼たちは庄作の勇気に感心し、快く茶碗を渡してくれた。

心配する村人達の前に帰った庄作が、鬼に教わったとおりに茶碗の縁を擦ると、たちまち水が溢れ出して川に流れ込み、枯れかけていた作物も元気に生き返った。今でも田名部の水が満々と流れているのは、この茶碗からまだ水が流れ続けているからだそうな。

(引用:狢工房サイト)


参考URL(1)
http://mujina.agz.jp/osorezan.html
ナレーション常田富士男
出典青森の伝説(日本標準刊)より
場所について青森県の恐山
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地図:青森県の恐山
追加情報
このお話の評価8.4444 8.44 (投票数 9) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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猫  投稿日時 2021/11/17 7:45
村のために身の危険を承知で恐山に入った庄作さん、かっこいいです。
このお話とN.o1064 琴塚の常田さんのおじいさん役の演技は圧巻です。
匿名希望  投稿日時 2013/1/11 15:14
庄作の踊りがまるで、エグザイルのダンスみたい。(笑)
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