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No.1016
じじばばかぼちゃ
爺婆かぼちゃ

放送回:0640-B  放送日:1988年03月12日(昭和63年03月12日)
演出:しもゆきこ  文芸:沖島勲  美術:しもゆきこ  作画:堀田篤子
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あらすじ

昔、三重県の桑名あたりの山の中に、早くに両親を亡くしたハナという女の子が住んでいた。

ある嵐のあとの朝のこと、一人の薬売りがハナの家を訪ねて来た。薬売りが家の中を見てみると、家の中は雨漏りだらけ。まだ小さいハナには屋根を直すこともできないのだ。「オラのお爺やったら上手に直してくれんやけどなー。」薬売りは屋根をながめて言う。

ハナはこの薬売りのおじさんにお茶を出したが、お茶うけのなすび(ナス)が何とも小さい。ハナが畑で作るなすびは、これより大きくならないのだった。これを見た薬売りは、自分のお婆が作るなすびはもっと大きくなったと言う。

ハナはこの話を聞いて、自分にもお爺やお婆がいれば、いろんなことを教えてもらえるので、どんなにかいいだろうと思うのだった。

そんなある日、ハナが夕飯を食べていると、裏の崖から何やら大きな物がドシーン!!と落ちてきた。ハナが戸を開けてみると、何とそこには大きな赤鬼がひざを擦りむいて泣いていた。ハナは赤鬼に傷の手当をしてあげ、またお腹を空かした赤鬼に畑で取れた瓜(うり)を食べさせてあげた。

ところがこの瓜もまた小さい。「どうして瓜がこんなに小さいんじゃ?」赤鬼が言う。そこでハナは、薬売りが言ったことを話して聞かせ、自分にもお爺やお婆がいたらと言う。

すると赤鬼は、お礼に南瓜(かぼちゃ)の種と小槌(こづち)を渡し、この種を畑に蒔き、実をつけた南瓜の中で一番大きなものを小槌でたたくようハナに言うと、山の中に帰っていってしまった。

ハナは赤鬼に言われた通り、その日の夜に南瓜の種を畑に蒔いた。すると驚いたことに、翌朝には南瓜は芽を出し、実をつけていたのだ。さらに、その中の一つの南瓜がみるみる大きくなり、とうとう家よりも大きくなってしまった。

ハナがこれを小槌でたたくと、大きな南瓜が割れ、なんと中からはお爺とお婆が出てきた。ハナは南瓜の中から出てきたこのお爺とお婆に、色々なことを教えてもらい、三人末永く幸せに暮らしたそうな。

 

(投稿者: やっさん 投稿日時 2012-5-11 14:53)


ナレーション常田富士男
出典三重県
VHS情報VHS-BOX第5集(VHS第42巻)
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※掲載情報は 2012/5/11 14:53 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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もんたようすけ  投稿日時 2022/2/28 8:33
大好きです。ひとりで生きてゆくのはむつかしいです。
猫  投稿日時 2021/6/9 23:12
小槌からは何も出ないんだろうか・・・

なんてついつい欲の深い人間は考えてしまいます。
お爺とお婆と暮らすようになってからも、真面目に働く欲のないハナをつくづく尊敬します。
真面目に働くって大切ですね。とてもよいお話です。
ゲスト  投稿日時 2020/9/6 19:57
野菜畑の野菜がこんなに小さすぎ
もんた  投稿日時 2020/1/26 21:19
絵がかわいいです。何度見てもそう思います。
もんた  投稿日時 2019/12/27 18:43
神経質な女の子が多い中でこんな子は珍しいです。
もんた  投稿日時 2019/11/9 8:18
こんな妹が欲しいですね。
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