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No.0699
されこうべとちょうじゃ
サレコウベと長者

放送回:0438-B  放送日:1984年04月07日(昭和59年04月07日)
演出:若林常夫  文芸:沖島勲  美術:青木稔  作画:若林常夫
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あらすじ

昔、ある村に貧しくとも心やさしいお爺さんが一人でひっそりと暮らしていました。

今日はお婆さんの命日でしたが、急な用事で出かける途中、野原の草の陰にしゃれこうべ(頭蓋骨)を見つけました。可哀そうにと思ったお爺さんは、急いで用事を済ませてしゃれこうべの所へ戻ってきました。

すると、しゃれこうべは娘の幽霊として現れ「自分の命日である四月二八日に一緒に親元まで連れて行ってほしい」と懇願しました。

そして娘の命日、お爺さんが娘の家まで付き添って行くと、娘の家では両親や親類が法事で集まっていました。お爺さんは娘の着物をつかんで姿を消し、家の中に入って娘と一緒に様子を見ることにしました。

しばらくすると、給仕していた女中が父親の大事な皿を割ってしまい、それを激しく責め立てる父親の姿を目にしました。昔とちっとも変らない父親の姿に、娘は心を痛め泣きながら野原に帰ってしまいました。

娘の着物から手が離れ、姿が見えるようになってしまったお爺さんは、これまでの話を両親や親類たちに聞かせました。父親は涙を話して娘に詫び、二年間も野原にほったらかされていた娘の骨迎えに行きました。

その後、お爺さんは娘の霊のおかげか、余生を安楽に暮す事ができたそうです。

(紅子 2011-11-1 1:12)


ナレーション市原悦子
出典及川儀右衛門(未来社刊)より
出典詳細みちのくの長者たち(日本の民話 別2巻),及川儀右衛門,未来社,1957年10月31日,原題「サレコウベと長者」,採録地「岩手県上閉伊郡」
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※掲載情報は 2011/11/1 1:12 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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吉兵衛どん  投稿日時 2022/2/21 21:02
話の最後でじいさんが婆さんに語りかけるシーンはなんか感慨深いな…
夾竹桃  投稿日時 2018/8/21 4:16
もの悲しいですが、少し暖かい気持ちにもなる話だと思いました。
匿名希望  投稿日時 2016/1/7 14:43
落語の「野ざらし」と似た話だね。
匿名希望。  投稿日時 2013/9/7 16:40
ラストは、娘さんの幽霊が成仏できて良かったね!
araya  投稿日時 2011/10/18 22:01
ふとしたことで娘の霊と知り合ったおじいさんは、一緒に娘の家に行くことになった。及川儀右衛門(未来社刊)より。演出・作画:若林常夫、文芸:沖島勲、美術:青木稔、声の出演:市原悦子、常田富士男。1984年4月7日Bパート(Aパートは「鬼の面」)。
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