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No.0201
えびのこしはなぜまがったか
エビの腰はなぜまがったか
高ヒット
放送回:0124-B  放送日:1978年03月04日(昭和53年03月04日)
演出:川尻善昭  文芸:沖島勲  美術:川尻善昭  作画:川尻善昭
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上には上がいるものです

昔ある村の田んぼに、大きな大きなカエルが住んでいました。他のカエルも驚くほどの大きさで、世の中で一番大きいと自負していました。

ある時、伊勢参りに出発した大きなカエルが、真っ直ぐ続く一本道を進んでいると夜になってしまいました。そこで道の上で寝ていると、なんとそれは道ではなくて大きな蛇の背中でした。すっかり驚いたカエルはぴょんぴょんと逃げていきました。

その様子を見ていた大きな蛇は大笑いし、蛇も伊勢参りに出かける事にしました。やがて、涼しげな日陰があったので一休みしていると、その影は大きな大きな鷲(わし)の影でした。驚いた蛇は、鷲の羽ばたきで遠くへ飛ばされてしまいました。

鷲はその様子を見て笑いながら三度ほど羽ばたくと、もう海まで来ていました。鷲も伊勢参りに飛び立ったのですが、広い海の上を飛び続けているうちに、次第に疲れてきました。海から出ていた赤い棒に止まって一晩やすみ、翌日も一日中飛び続けました。

するとまた、海から赤い棒が付き出ていて、へとへとの鷲はその棒に止まって休む事にしました。その時、赤い棒が揺れたかと思うと、大きな大きな伊勢エビが姿を現しました。赤い棒は伊勢エビのヒゲだったものだから、ヒゲの一振りで鷲は遠くへ吹っ飛んで行きました。

そして今度は伊勢エビが伊勢参りに出発しました。海の中を歩いていると夕方になったので、うまい具合に空いていた穴に入ってぐっすり休む事にしました。翌朝、目を覚ました伊勢エビは、穴から噴き出した潮と一緒に天高く吹き飛ばされました。

その穴はクジラの潮吹きの穴だったのです。クジラに吹き飛ばされた伊勢エビは遥か彼方まで飛んでいき、岩の上に落っこちてひどく腰を打ち、すっかり腰が曲がってしまいましたとさ。

(紅子 2012-4-1 2:32)


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第4集(DVD第18巻)
VHS情報VHS-BOX第5集(VHS第44巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第24巻-第120話(発刊日:1978年9月18日)/童音社BOX絵本_第63巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート2-第067巻(発刊日:1980年かも)/講談社テレビ名作えほん第034巻(発刊日:1980年12月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説には地名の明記はない
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(童音社編集部)には、地名の明記はない
講談社の300より書籍には地名の明記はない
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※掲載情報は 2012/4/1 2:32 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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こんはる  投稿日時 2020/10/4 9:05
エビの宿の場所は鯨の潮吹きか…。
アーリアジャスール2世  投稿日時 2019/3/21 8:25
こんなに大きな蛙や蛇、鷲や海老や鯨が実際いたらどうなることやら…
海老せん  投稿日時 2017/8/4 18:30
面白い。
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