この昔話の初出は坪田譲治の著した「善太と三平」(昭和15年)という童話集の「タニシ」という話らしいですね。(コマ番号105/181)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1717109/109「タニシ」の話の末尾には「台湾蕃社伝説より」と出典が書かれているので、ほんとうはこの昔話は台湾のものなのかもしれません。
昭和32年に出版された「新百選 日本むかしばなし」は著者が同じですので、この話の再録なのではないかと思われます。
また、この昔話とよく似た「たにしの姉妹」は、「周防・長門の民話」が出典になっています。
おそらく戦前に、坪田譲治の「善太と三平」を読んだ山口県の人たちが、この「タニシ」の話を民話採集者に語ったのではないでしょうか?