このお話に投票する
  • 各お話への投票は一度だけにお願いします。
  • 評価は 1 から 10 までです。(1が最低、10が最高)
  • 客観的な評価をお願いします。点数が1か10のみだと順位付けの意味がありません。
  • サイト管理人は各お話に投票できません。
  

No.0496
みみがき
耳柿

放送回:0311-B  放送日:1981年10月17日(昭和56年10月17日)
演出:しもゆきこ  文芸:境のぶひろ  美術:しもゆきこ  作画:しもゆきこ
岐阜県 ) 16146hit
尼さんの祈りで、柿の実に小さな耳が付くようになりました

昔、奥美濃あたりにとても貧しい村があり、加乃(かの)という女の子がいました。こんな山奥では、悪い風邪でも引けば医者も薬もなく、ただ死んでいくのを見ているだけでした。

喜びも楽しみもないこの村人たちの唯一の願いは、死んだあとの極楽往生でした。だから毎日の仕事が終わると、やさしい尼さんのいる比丘尼寺(びくにでら)へ集まり、極楽の話を聞き一時の心の安らぎを得ていました。

ある夜、尼さんが食べるおかゆをご馳走になった加乃は、この辺ではみかけない老人がお堂の前で熱心に拝んでいる姿を見かけました。不思議に思った加乃が老人の後をつけると、古い山柿の木のそばで見失ってしまいました。翌日、この話を聞いた尼さんが、お寺に現れた老人に声をかけると、どうやら耳が聞こえない様子でした。

気になった尼さんも、この老人の後を追って行くと、なんと老人は古い山柿の精でした。山柿の精が年をとり、み仏の導きを受けようとお寺に通って来ていたのでしょう。尼さんは、耳が聞こえない老人を哀れに思い「どうぞ山柿に耳を与えて下され」と、一心にみ仏に祈りました。

そうして時が過ぎて秋も深まった頃、山柿は沢山の実をつけ、実の全てに小さい耳が二つずつ付いていました。その夜、あの山柿の老人がお寺にやってきて、確かに耳が聞こえるらしく尼さんの話に何度も深くうなずいていました。尼さんはもう嬉しくてありがたくて、目に涙を浮かべて喜びました。

この秋以来、この山柿には小さな耳が付くようになり「耳柿」と呼ばれるようになりました。秋から冬にかけて小さな実がたくさんなって、甘い物に恵まれる事のないこの村の子供たちにとって、それはそれは楽しみな事になりました。

(紅子 2012-1-23 0:25)


参考URL(1)
http://www.gujomeiho.jp/meiho/dentou/post_8.html
参考URL(2)
http://www.michi-club.jp/img/column/photocon4/photon-5.jpg
ナレーション常田富士男
出典岐阜県明方村
備考郡上市指定天然記念物である耳柿は実際は渋柿だそうです。現在は接ぎ木して7本まで増えているとのこと。
場所について耳柿(地図は適当)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
追加情報
本の情報国際情報社BOX絵本パート2-第072巻(発刊日:1980年かも)
講談社の300より書籍によると「岐阜県のお話」
9.7333 9.73 (投票数 15) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/1/23 0:25 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

32 人のユーザが現在オンラインです。 (23 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)