このお話に投票する
  • 各お話への投票は一度だけにお願いします。
  • 評価は 1 から 10 までです。(1が最低、10が最高)
  • 客観的な評価をお願いします。点数が1か10のみだと順位付けの意味がありません。
  • サイト管理人は各お話に投票できません。
  

No.1301
なかよしのみょうやく
仲よしの妙薬

放送回:0822-A  放送日:1991年11月23日(平成03年11月23日)
演出:三善和彦  文芸:沖島勲  美術:三善和彦  作画:三善和彦
山口県 ) 19056hit
いじわるな相手には、逆に優しく接しましょう

昔、ある村にたいへん仲の悪い嫁と姑がいました。姑は村人に嫁の愚痴ばかりこぼし、嫁は和尚さんに泣き言ばかり言っていました。

ある日の事、あんまり姑のいびりがヒドイので、嫁は和尚さんにお願いして毒を作ってもらいました。嫁は和尚さんに言われた通り、三度三度の飯に毒を混ぜて、姑が弱って死ぬのを待っていました。しかし、予定の七日間たっても姑はピンピンしています。それどころか、最近はとても優しく嫁に接してくれるようになりました。

なかなか毒が効かないので、嫁はもう一度和尚さんから毒を作ってもらって、さらに延長して毒を盛り続けました。しばらくたったある日、姑は「最近のお前は素直に言う事を聞いてくれるから私は嬉しいよ」と言って、こっそり買ってきた反物をプレゼントしてくれました。

嫁は大慌てで和尚さんのところへ行って、こんなに優しい姑を殺そうとした自分の恐ろしさを心から詫びました。しかし、和尚さんがくれた薬は毒ではなくただの葛粉でした。和尚さんは、人から優しくされたいならまずは人に優しくしなさい、と大泣きしている嫁を諭しました。

その後の嫁と姑はお互いにいたわり合いながら、末永く仲良く暮らしたそうです。

(紅子 2011-12-7 1:05)


ナレーション市原悦子
出典松岡利夫(未来社刊)より
出典詳細周防・長門の民話 第一集(日本の民話29),松岡利夫,未来社,1960年09月14日,原題「葛粉薬」,採録地「阿武郡」,話者「沢村通助、時岡春市」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
追加情報
8.6667 8.67 (投票数 9) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/12/7 1:05 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

31 人のユーザが現在オンラインです。 (19 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)