情報の掲載されているページはこちらです。(本文に戻る)byまんが日本昔ばなし〜データベース〜[印刷用画面]

七駄田(ななたんだ)

放送回No.0946(0595-B)
放送日1987年04月18日(昭和62年04月18日)
出典日向野徳久(未来社刊)より
クレジット演出:阿部幸次 文芸:沖島勲 美術:阿部幸次 作画:上口照人
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔々、栃木県の芳賀に小さな村がありました。この村では日照りが続き、困った村人たちはイライラしていました。

ある時、村のお百姓さんが手樋越の淵の堤を通りかかると、龍が雷のようないびきをかいて寝ていました。実は、この淵に住む雌龍がひなたぼっこをしようと堤の上まで這い上がり、あまりに良い陽気についついねむってしまったのです。

「雨を降らしてくれる龍神さまが眠っていたんじゃ雨が降らないはずだ!こんな役たたずは神様でもなんでもない、殺してしまえ!」
「目を覚まさないうちに殺して田んぼの肥やしにしよう!」ということになって、雌龍を切り殺してしまいました。

ところで、淵の底には雄龍もいたのです。いつになっても連れ合いが戻ってこないので、堤の上を見ましたところ、切り刻まれた雌龍が運ばれていくところでした。

悲しみから怒った雄龍は天に登っていくと、大粒の涙を流しました。雄龍の涙は大雨になって地上に降り注ぎ、大洪水を起こしました。

村人たちは、雌龍をころしてしまったことを後悔しましたが、もう間に合いません。この上は雄龍に謝るほかないと、毎年、村人たちは二度と過ちを犯さないため必ず赤飯を炊き、火打石で切火をして清めてから手樋越の淵に流し、雌龍の供養をしたそうです。

そうして、雌龍を七つに切って埋めたところを「七駄田」と呼ぶようになったといいます。

(投稿者: マルコ 投稿日時 2013-3-31 17:55)


地図:芳賀郡芳賀町手彦子(地図は適当)

※このページは印刷用の画面です。情報の掲載されているページは、こちらです。(本文に戻る)