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きんちゃくひろったにわとり(きんちゃくひろったにわとり)

放送回No.0934(0588-A)
放送日1987年02月28日(昭和62年02月28日)
出典青森のむかし話(日本標準刊)より
クレジット演出:三善和彦 文芸:沖島勲 美術:濱地百合子 作画:塚田洋子
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔ある所に、爺が雄鶏♂(おんどり)、婆が雌鶏♀(めんどり)をそれぞれ飼っていた。

ある日、卵が産めない雄鶏♂は家から追い出されてしまった。仕方なくとぼとぼ歩いていた雄鶏♂は、道端で巾着を拾い、「これを持って帰れば再び家に置いてくれるかも」と、考え急いで家に走った。

しかし、その様子を見ていた馬子(馬を引いた人)から巾着を奪われ、井戸の中に放り込まれてしまった。雄鶏♂は井戸の水を全部飲みほし、再び馬子を追いかけた。すると今度は牛小屋に放り込まれた。雄鶏♂は牛一頭を丸ごと飲み込み、再び馬子を追いかけた。今度は金持ちの蔵に放り込まれた。雄鶏♂は蔵の小判を全部飲み込み、再び馬子を追いかけた。馬子はとうとう巾着を返してくれた。雄鶏♂は巾着を持って家に帰り、今まで飲み込んでいた牛や小判を全部吐き出して、爺を喜ばせた。

それを見ていた欲張り婆も、自分の雌鶏♀に小判を持って帰らせようと家から追い出した。雌鶏♀が困って街道を歩いていると、馬の糞が落ちていたのでそれを飲み込み婆の元へ帰った。期待に胸をふくらました婆の前に、雌鶏♀は大量の馬の糞を吐き出した。怒った婆が雌鶏♀をゲンコツで殴ったので、そのショックで婆の雌鶏♀はもう卵を産まなくなった。

(紅子 2011-10-29 1:37)


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