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No.0881
しろうまだけのまじん
白馬岳の魔神
高ヒット
放送回:0554-B  放送日:1986年06月28日(昭和61年06月28日)
演出:小林治  文芸:沖島勲  美術:星野靖高  作画:荒川真嗣
写真あり / 長野県 ) 47181hit
あらすじ

昔ある所にものすごい大金持ちの長者がいて、その長者には、たまき(手巻)という大変美しい娘がいた。 たまきが年頃になるとあちこちから嫁に欲しいという声があったが長者は首を縦にふらなかった。

だがたまきはある時から一人の若者と一目を忍ぶようになっていた。その若者は夕暮れになると白馬岳の方からどこからともなくやって来るのだが、名前も住所も明かさなかった。やがてそのことが長者の耳に入り、長者は男と別れなければ人をやって男を成敗すると怒った。

そして次の夕暮れ、たまきは泣きながら若者に二度と会えなくなりましたと告げた。すると若者は突然姿を変え、見る間に怪物に変わった。逃げるたまきをつかまえ、その精気を吸い取ろうとした時、猟銃が火を吹いて怪物は倒れた。それは村の猟師が放った鉄砲だった。

娘を危うい所で助けられた長者はその猟師にたまきを嫁としてやることにした。そして祝言が挙げられている夜、突然障子が破られ、鉄砲で撃たれて死んだはずのあの怪物が巨大な姿になって入ってきた。そしてたまきをかかえ、黒雲に乗るとあっと言う間に白馬岳山頂目指して消えていった。

村人は朝までたまきを探したが、怪物もたまきも見つけることは出来なかった。夜が明けてみると、真っ白だったさくら草が真っ赤に染まっていた。飛び散ったたまきの血で染まったのだろうと言われている。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション市原悦子
出典信州の伝説(角川書店刊)より
出典詳細信州の伝説(日本の伝説03),大川悦生,角川書店,1976年2年10日,原題「白馬岳の魔神」
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※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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マルコ  投稿日時 2013/4/20 15:33
飛騨と言ったらやはり飛騨の甚五郎のお話でしょう!!
「二人の甚五郎」のお話をお勧めします!!
KK  投稿日時 2013/4/20 14:53
この話のあった、飛騨山脈は怖い話が多いですね。幽霊街道や亡者道も飛騨山脈の話だったような気がします。他にも、飛騨の話があれば教えてください。社会の授業で地図帳見てたら「小谷」(おたり)や白馬岳や白馬という地名もありました。
たまきち  投稿日時 2013/4/13 7:34
でも終わりかたがハッピーエンドじゃないような…(-。-;
ゲスト  投稿日時 2013/3/30 1:43
当時4歳だったので、魔神の変身が怖すぎて(目がいきなりぎょろっとしたのとか)大泣きしたのだけ憶えています(笑)
今見たらそんなに怖くなかったのね…。
内容しか憶えて無くて、ずっと気になっていた話でした。
トラウマ払拭されました。ありがとうございます。
もみじ  投稿日時 2012/8/7 11:15
正直なところ、この魔神のデザインはどうなのー(ノ∀`)と思ってしまった私です。

フリルのドレス着たお化けのようにしか見えなくて、
怖いところなのに思わず吹き出してしまいました。
ゲスト  投稿日時 2012/8/7 2:12
子供の頃の記憶に焼きついていて、でもキーワードが漠然とし過ぎていてずっと探していた話を見付ける事が出来ました!
男がたまきを抱きしめながら心変わりを疑う場面、化け物の姿に変わり精気を吸う場面(記憶では血を吸っているのだと信じていた)、そして猟師との婚礼に乱入し攫って行く場面…。ラストの山肌に残る白馬の形の雪と、赤く染められた裾野の花の絵まで、未だに台詞と共に覚えています。
やっとすっきりしたので、これから信州の昔話を調べてみます。ありがとうございます。
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