No.0850
つるべのいましめ
釣瓶の戒め

放送回:0534-A  放送日:1986年02月08日(昭和61年02月08日)
演出:大竹伸一  文芸:沖島勲  美術:大竹伸一  作画:大竹伸一
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あらすじ

昔、能登のある村に、ぐうたらでどうしようもない3人の若者がいた。ある時、大きな木の下に集まって「ぼたもち食いてーなー」とぼやいていたら、木の上から釣瓶が落ちてきた。

中にはぼたもちがいっぱい入っていて、3人はたらふくぼたもちを食べた。

これに味を占めた若者たちは、次の日も木の下へ来て「ぼたもち食いてーなー」とぼやいたらまた釣瓶が落ちてきて、ぼたもちをたらふく食えた。

そして3日目、毎夜木の下へ来るのも面倒になった3人は「一度に大量にぼたもち食いてーなー」とぼやいた。すると釣瓶が落ちてきて、若者はつぶされてしまった。

そして「度々ぼたもちが当たるか!たまには汗水流して働いてナス漬け食ってお茶あがれ!」と木に怒鳴られ、大きな釣瓶が壊れたかと思うと大量のナス漬けに埋まってしまった。

翌朝、村の衆がナス漬けの山をかき分けてみると、息も絶え絶えになった3人の若者が出て来た。冷水をぶっかけて起こしてみると水をぶっかけた釣瓶を妙に怖がっている。

そこで訳を聞いてみると夕べのことを話した。村びとはそりゃあ怠けてばかりいたお前らを釣瓶が戒めたんだろうと言った。 それ以来、この村では怠けていると釣瓶に戒められると言うようになった。 

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション常田富士男
出典清酒時男(未来社刊)より
出典詳細加賀・能登の民話 第一集(日本の民話21),清酒時男,未来社,1959年08月31日,原題「釣瓶の戒め」,鹿島郡誌より
場所について石川県鹿島郡中能登町徳前(地図は適当)
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地図:石川県鹿島郡中能登町徳前(地図は適当)
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※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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アーリアジャスール2世  投稿日時 2019/3/6 20:47
三人のなまけものや三人のくせとかにストーリーが似ていますね。
yassan  投稿日時 2019/2/22 8:49
ありがとうございました。石川県鹿島郡中能登町徳前で地図に登録しました。
Perenna  投稿日時 2019/2/21 23:52
この昔話は、昭和3年に出版された「石川県鹿島郡誌」に、以下のように書かれていました。(コマ番号1002/1795)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1232332/960?tocOpened=1

「榎の釣瓶
昔徳前(越路)重右エ門の屋後に榎の老樹ありて樹枝十間餘に建び昼もあたりお暗きまでに茂れるが夜間樹上より釣瓶下り中には暖き牡丹餅の入れあるに若者共樹下に集り之を食するに委せしが連夜乞ふて止まざるに至り樹上声あり「たんべたんべにおかいもちあらうか茄子漬喰てお茶上れ」と。釣瓶の下りし話は各地に傳はりて、かい餅といひ饅頭といひ釣瓶の中に恐ろしきものありて前夜の勘定を催促せしなどいひ傳ふ。」

「徳前(越路)」というのは、現在の石川県鹿島郡中能登町(旧・越路町)徳前らしいです。
この昔話はリアルタイムで見たことがあります。
大きな釣瓶が落ちてくるシーンを見て、両親が「まるでドリフの盥(たらい)が落ちてくるコントとそっくりだね!」と言って、一家で大笑いした記憶があります。
そういえば、真ん中に座っている面長の眠そうな顔をした男は、なんとなく志村けんに似ているような気がしますね(笑)。
ゲスト  投稿日時 2016/12/18 0:02
ナス漬けもいいものだ。
でも、汗水流して働いてないと、塩分のおいしさはわからないかな。
匿名希望  投稿日時 2014/8/30 14:15
彼らは、今で言うニートみたいな人達だけど。
ストーリー的には、「あずきとぎ」とキャラかぶってる。
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